過去の院内新聞 平成28年2月号
2017年04月28日
皆様、こんにちは。今冬は暖冬とのことでしたが、さすがに寒い時期になりましたね。
うがいの時の冷たいお水で『歯がしみる!』という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はその原因が、『睡眠中の歯ぎしりによる可能性が高い』ということをお話出来ればと思います。
まず歯ぎしりですが、限られた人だけがやっている習慣と思っていませんか?
これは大きな間違いで、実はほとんどの人が何らかの歯ぎしりをしているのです。
音がするのは、たまたまそういう噛み合わせの方が音が出ているだけなのです。
また、この歯ぎしりは、起きている時に思いっきり噛んだ力の10倍から20倍の力が歯にかかると言われています。
この力により『歯がすり減る』『歯が欠ける』『歯が割れる』『歯がグラグラする』『歯の根にヒビが入る』『歯の付け根がえぐれる』といった症状が現れます。
そしてこの歯ぎしりは、虫歯や歯周病の様に歯を失う原因の一つであります。
しかし、なぜこの様な歯ぎしりを人々は行ってしまうのでしょうか。
人間は進化の過程で『顎を使って攻撃する』という本能を抑制し続けてきました。
この抑制したストレスを発散するために歯ぎしりを行うのです。
実際、歯ぎしりにはストレス軽減効果があることがMRIを使った実験で確認されています。
歯ぎしりはストレスの多い現代社会では必要なのかもしれませんが、問題なのは『噛み合わせが悪い人の歯ぎしり』です。
噛み合わせが良いと、不快音は出ませんし、歯や歯茎、顎の関節などに異常をきたすことはありません。
正常な歯ぎしりを行うためにも、また歯ぎしりに耐えるためにも、正しい噛み合わせを保つことが大切です。