4月院長ご挨拶
2016年04月11日
みなさんこんにちは、院長の佐伯です。
さあ、新年度が始まりましたね。1年で一番ウキウキする時期です。
色んなものが輝いて見えますよね。
こんな時期は是非笑顔で過ごしたいものです。
最近、歯科の講演などを聞いていると、『頑張って治療したけど抜歯になってしまった』という話をよく聞きます。
理由は歯が割れて抜歯が必要になってしまうのです。
それらの歯は決まって神経がありません。
神経がない歯は、いずれ歯が割れて抜歯になってしまう可能性がとても高いのです。
そして、日本人のお口の中には神経の治療をしてある歯が異常に多いのです。
それではなぜ神経の治療をしている歯が多いのでしょうか。
それは、歯医者さんがあまりにも簡単に神経を取ってしまうという土壌が日本にはあるのです。
以前は(今もそうかもしれませんが)『歯医者は痛いところ』というのが多くの人の共通点でした。
削ることが仕事の大部分だったので、削る時には痛みを伴います。
痛みがあると、歯医者、患者さんともに苦痛です。
そこで『神経を取っておきますね。これで痛みがなくなりますよ』というのが双方楽な解決策だったわけです。
現在は違反ですが、以前は便宜抜髄という名の『痛まないために前もって神経を取っておく』ということが普通に保険治療でできたのです。
全然深くない虫歯でも『痛みを感じさせないために神経を取る』という治療が普通に行われていました。
しかし今は神経まで虫歯が届いていないと神経を取ることはできません。
しかし、今でも昔の名残でほとんど虫歯がないのに『虫歯が深い』ということにして神経の治療が行われることも少なくありません。
日本では神経の治療にかかる費用は健康保険の3割負担で数千円です。
海外では10万円単位です。
いつ神経を取ったか覚えていないという方がとても多いのは、費用のことも関係しているのではないでしょうか。
10万円も費用がかかれば覚えていておかしくありません。
これも安易に神経の治療がなされる原因の一つかもしれません。
結果的に抜歯になるとインプラントすると数十万円かかるし、入れ歯だと噛みにくいということになります。
なるべく神経は安易に取らないことをお勧めします。