9月院長ごあいさつ
2016年09月14日
8月は例年にないほどの猛暑でしたが、これからは過ごしやすい気候になり、食欲の秋とも言いますように食が楽しい時期でもありますよね。
なんでも噛めるお口でありたいものです。
そんな中ですが不幸にも虫歯が発見された患者さんが「頑張って歯磨きしたのに!」とよくおっしゃいます。
お口の中が悪くなる原因は、一般的に『虫歯』『歯周病』という認識でしょうか。
また当院ではそれに加えて『噛み合わせ』もお口を悪くする要素という説明をします。
実はこの『噛み合わせ』というのが場合によっては『虫歯』『歯周病』よりお口の中を悪化させてしまうのです。
お口の中を健康に保つ方法として、まず考えられるのが歯磨きです。
この歯磨きの目的は歯や歯ぐきにこびりついた汚れを取り去ることです。
この汚れの正体はバイキンで、この歯磨きを怠ると目に見えてお口の中が悪くなっていきます。
現代の人はほとんど歯磨きをしています。(98%の人は毎日歯磨きをしているそうです。)
ただ、歯磨きの目的が完全に達成されていない人も多く、そこはきちんとした指導のもと練習する必要があります。
しかしほぼ完全に歯磨きができている人でもお口の中が悪くなってしまうのが『噛み合わせ』です。
いわゆる”良い噛み合わせ”であると特定の歯に異常な力がかかることは少ないのですが、歯並び、骨格の状態次第ではお口の中がどんなに清潔でも歯がどんどん悪くなってしまうことがあるのです。
そうなるとご自宅でどんなに歯磨きを頑張ったり、ネットで探したいろいろな器具を使用しても歯が悪くなることは防げないのです。
正常な噛み合わせの人は大体1ミリはがすり減るのに30年から60年かかると言われています。
しかし、若い方でもすでに目に見えて歯がすり減っている方は珍しくありません。
それは異常な力が歯にかかっているのです。
そのままの状態にしておくと、今後噛める状態を保つのは難しいかもしれません。
噛み合わせを治療するのは人により千差万別で簡単に解決できるような方と大がかりな治療を行わないと解決できない方がいらっしゃいます。
しかし、例えばマウスピースを装着するなどとりあえずの解決法もあります。
一番重要なのは、ご本人が今のお口の状況が歯磨きだけで今後良い状態を保つことができるのかどうかをキチンと理解しておくことだと思います。
アメリカでは歯科医院の定期的なメインテナンスが定着して、ほとんどの方が年に数回メインテナンスで歯科受診をしていて、ほぼほぼお口の中が清潔に保たれているのですが、最近噛み合わせによる歯のすり減りがとても問題になっています。
アメリカの学会では歯がすり減った人の治療にスポットが当てられています。
皆様が一生を通じて健康なお口でお過ごしいただけるよう、全力で取り組んでおりますので不明な点等ございましたら何なりとお尋ねください。