過去の院内新聞 平成28年10月号
2017年05月15日
皆様、こんにちは。
8月の猛暑を過ぎたかと思えば、9月は雨ばかりでしたね。
やっと本格的な秋がやってきます。心地よい季節ですよね。
さて、最近週刊誌に歯科の内情が赤裸々に書いてありました。
『やってはいけない歯科治療』という内容です。
中でも『最後は抜歯まで行き着く「銀歯治療」の負の連鎖』という記事は、私がよく思っている事と一致します。
東京医科歯科大学・副学長へのインタビューですがこんな内容です。
『7割の日本人に銀歯が入っており、その事が日本人の『歯を失う原因』になっている。
日本の保険制度は、削って詰めないと保険点数が請求できない。
だから小さな虫歯でも、歯科医はすぐに削る傾向があったし、痛む歯以外も診断して、あちこち“虫歯だから治療しましょう”と削っていた。
ある程度の大きさ以上でないと、銀歯の素材加工が難しいので大きく歯を削ったし、銀歯が外れないように歯を削る教育が重視されていた。
実は虫歯の部分は削っても痛くない。
健康な部分を削るから痛い。痛いのは“削る必要のない部分も削っている”から。
さらに銀歯治療を繰り返すと、今度は神経を抜く治療になり、やがて抜歯という“終着駅”に着く。
神経を抜く治療に際しては、歯に穴を開けてバイ菌を掃除するが、この時に歯を大きく削る。
削るから歯が薄くなって、割れやすくなる。
歯が割れたら、元に戻らない。削れば削るほど、歯の寿命が短くなる。
整理すると「銀歯治療」→「健康な歯まで大きく削る」→「歯の容積が減る」→
「虫歯菌が歯根に到達」→「神経を抜く」→「歯の寿命が短くなる」→「抜歯」
昔の歯学教育には、“予防拡大”という概念がありました。
虫歯部分よりも広く削ってインレーを填めるように教育されました
つまり、熱心に虫歯治療に通えば通うほど歯を削られ、歯の寿命を縮めていたのだ。』
大事な1本の歯です。しっかり納得してから治療を進めましょう!