神経を抜いた歯が変色し黒ずんだ場合『ウォーキングブリーチ&ダイレクトボンディング』福岡市
2015年05月25日
前歯が変色してしまったり、場合によっては黒ずんだりしている方もいらっしゃるんではないでしょうか。
例えばこの様な歯です。
お笑いコンビ『ハリセンボン』の箕輪はるかさんもこの様な状態になっているかと思われます。
この様な変色した歯の神経はまず死んでいます。そして、すでに治療してある事がほとんどです。
しかし、何故治療しているのに色が変わるのでしょう。
歯が変色する原因は、神経の治療をする際に神経の組織を完全に取りきる事が出来ていないからです。
取りきれていない神経の組織が、長い時間経つ事によって徐々に変色してきて、その色が歯にしみわたってくるのです。
この様な歯は変色しているだけで、歯のエナメル質や象牙質があまりダメージを受けていない事が多くあります。
しかし一般的には『全周削ってかぶせてしまう』という治療が行われる事が多い様です。
特に残念なのが健康保険の前装冠と言われる差し歯で治療がなされる事です。こんな感じ
何故残念かというとそもそも削らなくても良い歯を削った上に『治療しなくて良かったんじゃないの?』という位の見た目までしか回復しないからです。
体の中で最も硬い組織であるエナメル質を削り取っているので、後の虫歯のなりやすさは悲惨なモノがありますし、この物(保険の差し歯)自体の精度がお世辞にも良いとは言えず、歯ぐきの周りが黒くなったり、歯の周りに常に炎症が起こっている状態になってしまいます。
『歯を削ったり』『型とりをしたり』と辛い思いをした上に、お金と健康と美しさを失ってしまう事になります。
もし削るとしたら、最低でもファイバーコア(白い土台)を入れ、拡大鏡(もしくはマイクロスコープ)を使用して歯を削り、圧排糸を入れてシリコン印象という精度の高い型とりを行って、信頼の置ける歯科技工士に歯を作ってもらう様にしないと、ご両親から頂いた大事なお体に申し訳が立たないのではないかと思います。
現状は安易に歯を削って処置がされているという事が大多数の様です・・・
ではどうすれば良いかというと、元々自分の歯は削らなくて良いのです。
この様になるとどうでしょう?
健康な歯は一切削ってません。元々がこの様な状態です。
元々入っていたレジン(歯の色に似たプラスチック)を外し、取り残された神経の組織を除去し、神経と治療の際のお薬をある程度削り(不十分な根管治療の際は再治療が必要)過ホウ酸ナトリウムと過酸化水素水の混合物を歯の根管に入れ、グラスアイオノマーセメント(密封性がかなり高い)にて緊密に蓋をします。
約1週間後に来てもらうと、だいぶ本来の歯の色に近づきます。まだ、変色がある様だと再度この工程を行います。
また、時間を置いて来院してもらいある程度色が回復していたら、ここからダイレクトボンディングを行います。
このダイレクトボンディングがとても技術を要します。いくら漂白をしたとしても完全に隣の歯と同じ色になるわけではありません。そこをうまく様々な色のコンポジットレジンを駆使して隣の歯と見分けがつかない様再現します。また、歯の裏側の噛み合わせを絶妙に再現する必要があります。そこまで行ってようやく治療終了です。
この神経がなくなり黒ずんだ歯を白く治療する方法の事を『ウォーキングブリーチ』といいます。
例を挙げるとこの様になります。
しかし、ご理解いただきたいのは神経を取った歯はというのは、神経がある状態には戻せません。
そして、神経がない歯は歯に養分を送る事が出来ず、年々脆くなってきます。
また、漂白をしたからといって丈夫になるわけではありません。
ですので、いつか歯を抜歯しなければならないときが来ると思います。
出来るだけ神経を取る治療を避け、本来あるべき姿を保って欲しいと思います。
ウォーキングブリーチ+ダイレクトボンディング
6万6千円
デメリットとして若干色が後戻りする可能性がある