2019年01月25日
今回は、奥歯のインプラント治療を行いました。写真中央には銀の被せ物が入った歯が写っています。噛んだりするとこの歯が痛むとのことでした。
レントゲン写真を撮影しました。根の治療の最後に入れた白っぽい薬が映っています。歯の根の周りをよく見ると一層黒っぽく見えます。歯自体が割れていたりするとこのように周りが黒く映ることがあります。
被せ物を外し中を確認すると歯は真っ二つに割れていました。抜いた歯の写真です。このように割れてしまうと歯として残すことは難しくなります。痛みや感染の原因になるからです。
抜歯後の写真です。歯を抜いたまま放置すると噛み合わせの歯が伸びてきて他の歯に干渉しトラブルになることがあります。今の噛み合わせを変えないため、抜いた部分にはインンプラント治療を行なっていきました。
抜歯後の傷がある程度治ってきました。インプラント治療を進めるためには抜歯したところの骨が回復するのをもう少し待つ必要があるため、手前の歯の虫歯治療を先に行なっていきました。
銀の詰め物を外し、虫歯を除去しました。
緑色のゴムのシートに穴を開け、その穴から歯の頭を出して外れないようにクリップで固定しています。このようにすると治療部位が見やすくなるだけでなく。歯をしっかり乾燥させることができるため歯と樹脂の接着がしっかり行えます。
樹脂で歯の形を作り、固めていきます。
治療終了後少し期間を置きました。虫歯治療を行なった歯は問題なく、抜歯を行なった部分も治癒が進んでいるようです。
歯茎を開きインプラント治療専用のドリルで骨に穴を開けていきます。
穴をあける際はこのような器具をつけて治療を進めます。この器具は患者さま個人個人に合うようにオーダーメイドで作ってあります。治療前に理想的な歯の形を考え、そこから逆算してどの位置にインプラント治療を行えばいいかを計算します。作成された器具には穴が空いており、この穴の中にドリルを入れていくと計画通りの位置にインプラント治療を行えるようになっています。
インプラントを埋め込み、開いた歯茎を縫い合わせています。
レントゲン写真です。骨の中にボコボコとしたネジ山のような部分が見えます。ここからまた間をあけ、インプラントと骨がくっつくのを待ちます。
歯茎も治り、インプラントも骨と結合したようです。インプラントの上につける被せ物を作る準備を進めていきます。
インプラントの型取りを行いました。
型取りしたものに石膏を流し込み固めて模型を作ります。お口の中の状態が再現されています。
この模型に合うように上につける被せ物を作ってもらいます。
実際にお口の中に取り付けていきました。治療前の計画通り、被せ物のちょうど真ん中に被せ物を固定するためのネジ止めの穴がきています。今回はネジで固定するタイプの被せ物を作っています。この他に接着剤で固定するタイプもあります。
レントゲン写真です。インプラントの上に被せ物がついています。
ネジ止めの穴の部分に樹脂を流し込み固めたところです。審美的にも問題はありません。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2019年01月22日
今回は、根の治療後オールセラミッククラウンを取り付けていきました。
下の写真は治療前のものです。写真中央の歯には白い被せ物治療がされています。色は周りの歯と比べやや白いように見えます。歯の表面は削った後が目立ち、歯の表面の凹凸も無くなっています。
レントゲン写真です。被せ物は真っ白に写っています。この歯は以前に根の治療がしてあります。根の中には白っぽい薬が入っているのが分かりますが、根の先まで薬が入っていないように見えます。少し分かりづらいですが、根の先の部分はやや黒みがかって見えます。根の治療がうまく行っていないと根の中で細菌が繁殖して周りの骨を少しずつ溶かしてしまうことがあります。この歯もそのようになっており、根の先で膿の袋ができほっぺた側を圧迫していました。
今回は被せ物を外し、まずは根の治療を行うこととなりました。被せ物を外すと中には金属の土台が入っていました。
金属の土台も除去していきます。
土台を除去し終えました。歯の根に続く穴が空いています。
根の治療を行う前に歯の高さを確保するため樹脂を盛り足し固めていきます。
歯の高さが不十分だと写真のように緑色のラバーダムシートがかけれません。シートをかけずに根の治療をすることは可能ですが、治療するたびに細菌を含む唾液が中に入っていくため予後が悪くなります。
根の中の清掃を行い、最終的な薬を入れていきました。
レントゲン写真です。白く見えているのが新しく入れた薬です。
根の治療後は樹脂で蓋をしていきます。
根の治療は終わりましたが、歯茎の腫れは少し残り違和感もありました。歯の根の中は複雑な形をしており全ての細菌を除去することは難しいです。今回は歯根端切除という治療を行い、細菌感染したところを取り除いていきました。
麻酔を行い歯茎を開いたところです。歯茎の下には骨が見えています。骨の表面をよく見ると穴が空いているのが分かります。この穴から膿が出ていき歯茎を圧迫していました。
穴の部分から器具を入れ、感染部位を除去します。
歯の根の先は切り取り、切り口から特殊な薬を詰めています。鏡に映っている白い部分が詰めた薬です。
歯茎を元の位置に戻して縫合をしています。
レントゲン写真です。左の根の先が短くなっています。この状態で間を空けて治癒を待ちます。
数ヶ月たち、歯茎の状態も元どうりになっています。
レントゲン写真です。歯の根の先にあった黒い影は薄くなっており治癒が確認できました。
歯の形を整え被せ物を作る準備をしていきます。歯の周りに黒っぽい糸を入れています。
その上から紫色の糸を入れています。こうすることにより、型取り材が歯と歯茎の隙間に入りやすくなり、より精密な型取りが行えるようになります。
型取りしたものの写真です。精度の高いシリコーン製の型取り材を使用しています。
この型取り材に石膏を流し込み模型を作ります。
この模型にあった被せ物を技工士さんに作っていただきます。
できた被せ物を取り付けしたところです。歯の色は周りの歯と馴染んでいます。形は歯が本来持っているような凹凸を再現しています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円×2(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2019年01月16日
今回は被せ物治療、インプラント治療を行いました。下の写真は治療前のものです。写真中央の歯には銀の被せ物治療がしてあります。見にくいですが、左側にも二本銀歯があります。この三つの歯は全て繋がっており、ブリッジとなっていました。真ん中の歯はダミーの歯で奥と手前の歯で支える形です。今回、それぞれの歯が虫歯になっていたため外して治療を行なっていきました。
手前の歯を外したところです。中では黒い虫歯が進行していました。
虫歯を全て取り除いたところです。虫歯は歯の中の神経の部分まで進んでおり根の治療を先に行うこととなりました。
横から見たところです。歯はほとんど残っていません。この状態で根の治療を行なっても唾液が治療部位に入り込み予後が悪くなってしまいます。
一時的に唾液を排除する器具を取り付け、歯の高さを作ります。
樹脂を流し固めるとこのように歯の高さを確保することができました。
この状態から歯にラバーダムシートをかけて根の治療を進めます。ピンク色に見える部分は根の中に入れた薬です。
根の治療が終わると歯にあけた穴を塞ぎます。
シートを外し、歯の形を整えた状態です。左端の歯は親知らずなのですが虫歯が進み状態が良くないため抜歯を行うことになりました。真ん中の歯がない部分にはインプラント治療を行なっていきます。
麻酔をして歯茎の開いていきます。出血があるため色を変更しています。
事前に作成しておいたインプラントガイドをお口の中にはめ込みます。ガイドを使うと術前の計画通りの方向にしか器具が進まなくなり治療の精度が安定します。
器具を使い治療を進めているところです。
インプラントを埋め込んだ後の写真です。歯茎の形を整えるためのキャップをはめています。
親知らずを抜歯し、糸で縫い合わせたところです。ここから期間をあけて傷の治り、インプラントが骨と結合するのを待ちます。
糸取りを行なった時の写真です。抜歯したところの傷口は小さくなってきています。
傷が治り、インプラントが骨と結合したので型取りを行います。歯の周囲には黒い糸を入れ込んで型取り材が流れ込みやすい状態にしています。
型取りしたものです。インプラントの型取りは特殊な器具をつけて行います。赤く、埋もれているが型取りの時に使う器具です。
型取り材に石膏を流し込みお口に中の模型を作ります。インプラントの周りには歯茎と似た素材を使い、被せ物で歯茎をどれくらい押すのか見ていきます。
出来上がった被せ物です。インプラントの被せ物の真ん中には穴が空いています。この穴の中にネジを入れ骨の中のインプランントとつなぎ固定します。
実際にお口の中に取り付けしたところです。
真ん中の穴は、樹脂で埋め目立たないようにしていきます。インプラントに何か問題がでた場合も樹脂を削り取り被せ物を外しやすくなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2019年01月7日
今回は、根の治療を行いました。下の写真は治療前のものです。写真中央の歯には治療跡があり、その上に写っている歯茎は腫れているのが分かります。他院で根の治療をされていたのですが、歯茎が腫れ痛みも出てきたため来院されました。
白く写っている仮の蓋を外したところです。黒い穴が三つ空いているのが見えます。それぞれの穴が根っこと繋がっており、歯茎のできものを治すにはそれぞれの根を綺麗に掃除する必要があります。
口の中の唾液には細菌がたくさん含まれています。治療中に唾液が入り込むと治療がうまくいかないこともあるため、歯をラバーダムシートという緑色のシートで隔離して治療を進めます。
根の中を掃除し、一時的な薬を詰めたところです。仮の蓋をして歯茎の状態を確認するため日にちをあけます。
後日確認した時の写真です。歯茎のできものはすっかり無くなっています。
痛みもないため、根の中に最終的な薬を入れていきました。
薬を入れた後、また日にちをあけました。歯茎も落ちついており痛みもありません。
歯には大きな穴が開いたままになっているため樹脂を流し込み固めていきます。
樹脂を固めています。
根の治療は終わったので被せ物を作る準備をしていきます。歯の形を整え被せ物がつけれるようになっています。
型取りを行い、お口の中の模型を作ります。
この模型にあった被せ物を技工士さんに作っていただきます。今回は、ジルコニアという素材で作った被せ物になっています。
実際にお口の中に取り付けをしました。歯の色、形も自然にできています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。