2018年02月27日
今回は、根管治療を行いました。
下の写真は治療前のものです。銀の詰め物が外れてしまい来院されました。中をよく見ると茶色がかり、虫歯になっていると分かります。
まずは虫歯の部分を取り除いていきました。虫歯は深くまで進行しており、虫歯を取っていくと中の神経が露出しました。露出した範囲も大きく、出血が止まらなかったため神経の治療(根管治療)を行いました。
神経の穴が全て見えるようにはの形を整えて治療を進めます。緑色のシートが写っていますがこれはラバーダムシートというものです。治療中に唾液などが根管内に入っていくのを防ぎます。このシートを使用して治療を進めていくと使わずに治療するよりも予後が良くなります。
根の中が綺麗になったことを確認すると根管充填を行います。ピンク色に見える部分が根管充填剤(根の中に入れる最終的な薬)です。
根管充填後はこのように蓋をして痛みなどが出ないかを確認します。
1週間ほど様子を見ました。痛みは出ずに違和感もないため、ダイレクトボンディングではの形を整えていきます。
ダイレクトボンディング中の写真です。直接コンポジットレジンを盛っていきます。
治療後の写真です。ダイレクトボンディング治療を行うと治療後に隙間などはできにくいため、再度虫歯になる可能性は銀の詰め物で治療した時と比べると低くなります。
ダイレクトボンディング
費用7万7千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年02月20日
今回は、根の状態が悪くなっている歯に対して治療を行なっていきました。
治療前の状態です。写真中央には白い詰め物が入った歯が写っています。この歯のほっぺた側の歯茎にできものができていたため治療を行なっていきました。
白い詰め物を外したところです。先ほどの写真よりもほっぺた側の歯茎のできものが分かりやすく写っています。
この状態でレントゲン写真を撮影しています。詰め物を外したため大きく歯が欠けている様に写っています。レントゲン写真をよく確認すると、虫歯の取り残しがあり、歯の中の神経が死んでしまっていることがわかります。今回の場合のように歯茎と直接関係ないように思える歯の中の虫歯が影響して、歯茎の部分にできものができることはよくあります。
神経の中に残っている汚れをとるために根管治療が必要になります。精度の高い根管治療をしていくためにはラバーダムシート(緑色のシート)の使用が欠かせません。ラバーダムシートを使用しない治療では、治療部位に唾液が入ってしまうため完全な治療は難しくなります。
歯の隙間の部分を一時的に塞いで根管治療を進めていきます。
初日の治療後の写真です。この歯茎のできものがどれくらい縮小するかを確認していきます。
約1週間後の写真です。歯茎のできものはなくなり、綺麗になっています。
再度ラバーダムを行い、根の中の状態を確認したところ汚れは見られなかったため根管内に最終的な薬を入れていきました(根管充填)
オレンジ色に見えているのが最終的な薬です。
この後しばらく期間をあけ、歯茎のできものが再発しないか確認しました。特に問題はなかったためしっかりと歯を作っていきます。今回はダイレクトボンディング治療で歯の形を作っていきました。
仮で歯と歯の隙間を塞いでいた部分も外し、治療をし直します。
歯の形をイメージしながら治療を進めていくとこの様になります。
ラバーダムシートを外して磨いところです。治療前には詰め物が入っていましたが、境目や段差が目立ちました。今回行なったダイレクトボンディングは型取りを行わずに直接詰めていく方法なので段差はできにくく二次的な虫歯にもなりにくくなっています。
治療後のレントゲン写真です。白い線の様に見える部分が根の中に入れた最終的な薬です。分かりにくいですが、治療前と比べると周りの骨の状態が良くなってきています。
今回は手前の歯の被せ物治療も同時にしていきました。被せ物を外し、中の土台も外すと歯はこの様な形になります。再度被せ物を透くるためにはまず新しい土台をつけるところから始めなければなりません。
歯に土台を立てて形を整えていきました。歯の周りに黒い糸を入れて形を整えています。この工程を踏むことで出来上がる被せ物の精度がよくなります。
型取りを行いできた新しい被せ物を取り付けしていきました。どちらの歯も問題なく経過しています。精度の高い治療を行なっているため今後悪くなる可能性は低くなっています。
今後もうひとつ手前の歯の治療も行っていきます。治療経過を再度アップしていきます。
ダイレクトボンディング
費用6万6千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年02月17日
今回は、歯茎にできたできものの治療を行なっていきました。
横から見てところです。歯茎の一部分がぷくっと腫れているのが分かります。歯自体も被せ物が割れてしまい、中にある銀色の土台が見えてしまっています。被せ物のやりかえも計画し治療を行いました。
歯茎がこの様に腫れてしまう原因はいくつかあります。歯の根の状態に問題がある、歯に亀裂が入っている、歯周病が進行している、などが考えられます。今回の場合はその中でも、歯の根の状態に問題がある可能性が高かったため、まずは根の治療を行い腫れが引くか確認していきました。
根の治療を進める前に歯の形をある程度復元します。こうすることでラバーダムシートを使用し治療を進めることができます。
銀の土台を外すと中はこの様に黒く汚れていました。
緑色のラバダムシートをかけて根の治療をおこないます。ラバーダムシートを使用することにより、治療中に新たに汚れや菌が入り込むのを防ぎます。中央に見える黄色いものは歯に開けた穴を塞ぐための仮の蓋です。
治療後しばらく期間をあけ確認をしていきました。歯茎の腫れはおさまっています。やはり歯の根の部分に問題があった様です。根の中に入れていた薬を最終的な薬に置き換えて根管治療を終了しました。
黄色い仮の蓋を白い樹脂の蓋にして緊密に封鎖しました。薬を入れ替えても歯茎のできものが再発しないか確認をしました。
歯茎のできものは再発しなかったため被せ物治療に入っていきました。歯の周りに残っている被せ物を外す前にラバーダムシートをかけていきました。
そこから古い被せ物を外すとこの様な形になりました。歯の中に見えているピンク色のものが歯の根の治療で入れた最終的な薬です。
ここから歯の中に土台を作っていきます。ラバーダムシートかけているため歯と土台に使用する樹脂はしっかりと接着します。
土台を作った後はシートを外して歯の形を整えていきました。下の写真は歯の周りに紫色の糸を入れて型取りの準備をしているところです。
型取りを行い模型を作りました。この形に合う被せ物の作成を歯科技工士さんに依頼します。
被せ物ができました。歯と歯の隙間にピタッと入っています。大きさ形は問題ない様です。
実際にお口の中に取り付けていきました。反対の歯との噛み合わせ、全体の噛み合わせも考慮して被せ物を作っているため、治療前の様に被せ物自体が割れたりする心配はありません。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年02月13日
今回は、銀歯が外れてしまったあとの治療です。
写真中央には黒い虫歯になった歯が写っています。もともとこの歯には銀歯が入っていましたが外れてしまいました。痛みなどはなかったのですが、中では虫歯が広がっていました。銀歯はどうしても精密さに欠けます。どこかに隙間や小さな段差があります。そういったところから接着剤の役割を果たしているセメントが溶け出します。できた隙間には汚れが入り込み虫歯になってしまうのです。
今回は、手前の歯も同時に治療を行いました。被せ物を外したところです。歯の表面にうっすらと白く見えているのが接着剤の役割を果たしているセメントです。
セメントを取りきり、虫歯を削り取っていきました。分かりにくいですが、虫歯を取ったことにより歯には穴ができています。
歯に穴が空いたままでは被せ物を作っていくことはできないため、この様にラバーダムシートをかけてから穴を埋めていきます。
ダイレクトボンディングで穴を埋めたところです。ここから歯の形を整えていきます。
ラバーダムシートを取り外し、被せ物を作るための形を整えました。
型取りを行うとこの様になります。形がずれない様に慎重に行うのが重要です。この型取りを元に模型を作ります。
模型を作り、その形に合う様に被せ物を作っていただきました。
お口の中に実際に取り付けをしていきました。歯の色、形ともしっかりできています。銀歯と比べ精度が高いため隙間などはありません。またセメントも歯と直接接着するものを使用するため、劣化して外れてしまうといった心配もありません。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円×2(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年02月10日
今回は、歯の色を白くするホワイトニングを行いました。
歯の色を白くする治療はいくつかあります。その歯の状態、変色してしまった原因により適応となる治療法が決まります。色がおかしいからホワイトニングをすればいいという考えは間違っている可能性があるため注意が必要です。
下の写真は治療前の状態です。歯の色がやや黄色がかっているのを気にされてありました。この色は全身的な病気や歯の中の神経の状態などは関係なく、習慣的な飲食物や加齢が原因だと考えられたためホームホワイトニングを行なっていきました。
治療後の状態です。歯の色が白く明るくなっているのが分かります。
別の方の写真です。この患者さまにもホームホワイトニングを行いました。
白くなっているのがはっきりと分かります。上の歯、下の歯ともホームホワイトニングを行なっています。
ホームホワイトニングは家で行うホワイトニングです。個人に合わせて作ったマウスピースに薬液を入れ、色を白くする方法です。
歯科医院でお口の型取りを行い、下の写真の様な模型を作ります。この模型に合わせた透明のマウスピースを作ります。
できたマウスピースです。お口の中にピタッとあう様に作られています。
このくぼんだ部分に薬液を入れお口につけてしばらく待ちます。一回の時間は約二時間までとなっています。無理につける時間を長くしたりすると知覚過敏の症状が出ることがあるため注意が必要です。
ホワイトニング
費用 マウスピース 片顎11,000円 ホワイトニング液1本2,200円
デメリットとして完全に思った白さにならない可能性と処置中にしみたりすることがある
2018年02月6日
今回は、金属の被せ物をやりかえていきました。
下の写真は治療前のものです。中央には金属の被せ物が入った歯が写っています。この歯はほとんどの部分が金属に覆われていますが、ほっぺた側の一部は金属には覆われていません。この様な被せ物の種類をオンレーと言います。
金属のオンレーを外していきました。なかの歯はこの様な形になっています。歯の上に白い詰め物がしてあり、その上からオンレーをつけてありました。詰め物自体が黒く変色している部分もあるため、全て外していきました。
白い詰め物を全て取り除きました。歯自体はまだ一切削っていません。しかし、詰め物を外すとここまで歯は薄くなりました。詰め物の下はうっすらと虫歯になっていました。
ここで初めて歯を削っていきます。虫歯の部分はしっかりと取り切ることが大切です。
虫歯を取り切るとラバーダムシートをかけます。このシートを使用することにより、歯と詰め物の接着力が向上します。
白い詰め物(コンポジットレジン)を盛り固めました。
ラバーダムシートを外して、形を整えます。
横から見たところです。歯の色合わせをしています。歯は単一の色ではなく、黒っぽかったり白かったりと複雑な色合いをしているのが分かります。
型取りを行い、石膏で歯の模型を作ります。
この模型に合わせてセラミックのオンレーを作っていただきます。
お口の中に取り付けを行ったところです。隙間なく出来上がっています。歯の形も問題なさそうです。
横から見たところです。段差はありません。複雑な色合いもマッチしています。パッっと見て治療跡が目立ってしまうことはありません。
セラミックオンレー
費用16万5千円
リスクとして歯を削る量が多いため痛みが出る可能性と強い力によって割れる可能性がある。
2018年02月3日
今回は、歯の漂白を行なった症例です。
下の写真は治療前の状態です。左側の前から2番目の歯の色は、周りの歯と比べると茶色がかっていて目立ちます。この歯の色を改善し、元の歯の色に近づけるため歯の漂白治療を行なっていきました。
真ん中に茶色い歯を写した写真です。歯は奥の方に行けば行くほど色が濃ゆくなって行く傾向があります。前歯と比べると、奥歯は色が濃ゆくなっていますが、その手前の写真中央の歯の方がさらに茶色がかっています。
この歯は過去に神経の治療を行っている歯です。歯の裏側から穴を開けて治療を行います。その時、神経の中の成分が歯の内側に染み込むと色が変わる原因となります。
治療跡の部分から穴をあけていきます。この穴に特殊な薬を入れ、歯を漂白していきます。
しばらくたって色の確認を行いました。白くなってきていますが、まだ反対側の歯と比べると色が茶色く見えます。
再度薬を入れなおし、穴に蓋をします。
次に確認した時には、色はかなり近くなっていました。漂白を行うのはここまでにして、歯に入っていた古い詰め物を新しいものにしていきます。
ラバーダムシートをお口にかけてダイレクトボンディング治療を行います。
治療後の状態です。詰め物自体の色も白くなった歯の色に合わせているため違和感はありません。歯の色は漂白とダイレクトボンディングにより改善しています。
ウォーキングブリーチ
費用 6万6千円
デメリットとして若干の色の後戻りが起こる可能性がある。