保存不可能な歯を抜歯し、抜いたスペースにインプラントを埋入した症例 福岡市城南区の患者様
2021年03月29日
今回はインプラントの手順や流れについて
実際の症例を交えながら
ご紹介していきたいと思います。
インプラントとは、上部構造、連結部分、
人工歯根の三つに分けられ、
いきなり全部をお口の中に
入れることはできません。
まずとフィクスチャーと呼ばれる土台を
骨の中に埋め込んで、骨と接着してから
アバットメントという連結部分を土台と
連結させ、最後に被せ物が入ります。
実際に症例をご紹介します。
この患者様は右下奥の違和感を
主訴に当院を来院されました。
一見何でもないように見えますが・・・
歯茎が二ヶ所、膨れていることがわかります。
これは口内炎ではなく、膿の出口となっており、
歯茎から化膿しているのです。
では、なぜ化膿しているのでしょうか。
レントゲン写真から、
歯にヒビが入っていることが考えられます。
歯が割れてしまうと、割れたところからばい菌が
侵入してしまい、炎症が生じてしまうのです。
被せ物を外した写真です。
予想通り、歯に大きなヒビが認められます。
抜歯の前にあらかじめインプラントを
埋入する位置や角度をCTを使ってパソコン上で
シミュレーションしておきます。
コンピューター上で作成しておいた
インプラントガイドを使用して
インプラントを埋入している写真です。
ガイドを用いることで
シミュレーションと全く同じ位置に
インプラントを埋入することができます。
インプラントの本体を埋入した写真です。
今回は抜歯と同時にインプラントを埋入し、
抜いた歯の周りの骨をできるだけ
削らないように温存し、
インプラントを埋め込んでいます。
抜歯して二ヶ月ほどで
歯茎が引き締まってきます。
インプラントの土台も完全に
歯茎に覆われています。
土台が骨とくっつくのを待って
仮の連結部分(ヒーリングアバットメント)
をつけていきます。
歯茎を開いてヒーリングアバットメントを
土台に連結しました。
歯茎の傷が治癒したらスキャナー
(特殊な型取りのコンピューター)
でスキャンし、被せ物を作成します。
出来上がったらインプラントと
被せ物を特殊なネジでしめていきます。
最終的に穴は綺麗に上から塞いでしまうので、
見た目はほとんど違和感がありません。
インプラントは画期的な治療法で、
他の歯に比べて歯石がつきにくいのですが
通常の歯と同様メインテナンスが
重要になってきます。
自分の歯やインプラントを
長持ちさせるためにも、
定期的な来院をお勧めいたします。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。