C4で抜歯と言われた歯を矯正的挺出させセラミッククラウンで治療した症例 エクストルージョン
2017年05月13日
今回は、抜歯適応の歯を保存しセラミックの被せ物で治療した症例です。
治療前の写真です。
歯の頭の部分が取れ、歯茎の下まで虫歯になっています。
虫歯により歯の頭の部分が無くなってしまっている状態はC4と分類
されます。
本来はC4に分類される歯は抜歯の適応ですが、今回は矯正で歯を伸ばして
抜歯を避けました。
まず虫歯を取り除くました。
歯茎よりも下の方まで虫歯が広がっていました。
このままでは被せ物はできません。
虫歯を取り除いたあとの写真です。横から撮影したものです。
被せ物をするには、歯茎よりも高い位置に歯が出ている必要があります。
そうしないと歯が割れやすくなってしまうからです。
奥の方は歯茎の中に歯が埋もれています。
被せ物をするには歯を引っ張りだす必要があります。
今回はエクストルージョンという方法を選びました。
両サイドの歯にワイヤーをはり、そこにゴムを掛けて引っ張りあげる
方法です。
そうすると少しずつ歯茎の中から歯が引っ張りだされていきます。
この写真では、今まで歯茎の下に埋もれていたところも
引っ張りだされて被せ物をすることができるようになっています。
エクストルージョンの器具を外し、被せ物をつけるための
土台を入れ、形を整えた後の写真です。
歯茎よりも高いところまで歯が出ているため割れるリスクは低く
なりました。(フェルールの獲得)
セラミックの被せ物を入れた後の写真です。
どこが治療した歯か分かりません。
抜歯適応の歯をなんとか保存することができました。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
矯正的挺出
費用 3万3千円
矯正器具が必要
クラウンレングスニング
費用 3万3千円
外科的な処置が必要となる