割れてしまった歯 ガイデッドサージェリー 歯として残せないため抜歯してインプラント治療 福岡市南区の患者さま
2017年12月2日
今回は、亀裂が入り割れてしまった歯の治療です。
写真中央の歯は、被せ物と中の土台を取り除いた状態です。元々はこの歯の上には被せ物が入っていたのですが
痛みや違和感が続き、中の状態を確認しました。
少し分かりづらいですが、この歯には亀裂が入っていました。
歯に亀裂が入ると、噛むたびにその亀裂が開き痛みを引き起こします。痛みがなくても、亀裂のところに細菌が繁殖し、周りの骨を溶かしていきます。
亀裂の程度にもよりますが、歯を抜かなければならないこともあります。
レントゲン写真です。
歯の根が二股に分かれていることが分かります。
大きな亀裂はこのレントゲン写真では確認できませんでした。
今回は亀裂の入った歯を諦め、抜歯を行なっていきました。
抜歯を行い少し経った時の写真です。傷はなくなっています。
レントゲン写真です。
歯はなくなり、骨だけになっています。
今回は、歯を抜いたところに骨が再生してくるのを待ち、インプラント治療を行なっていきました。
インプラント治療は骨の中に、ネジを入れ込みそのネジの上に被せ物をつけ、一本の歯として機能させるものです。
まずは歯で言う所の根っこの役割を担うネジ(フィクスチャー)を骨の中に入れていきます。
フィクスチャーを入れていく際、フリーハンドでは計画している場所からずれてしまうことがあります。
今回は、インプラントガイドというものを作成しました。
このガイドを使うことにより、進む方向は限定されるため、ずれてしまう心配はなくなります。
歯茎を切り、めくっています。下には骨が見えています。
この様にガイドを使い安全にインプラント治療を行なっていきます。
フィクスチャーを入れ終えました。
その上からカバーをつけています。この後は歯肉を元の位置に戻して糸で縫っていきます。
インプラント治療は一日二日では終わりません。
ここから、フィクスチャーが骨とガチッとくっつくのをまち、それから型取りを行い、その後被せ物の取り付けに
なります。
レントゲン写真です。
骨の中にうまっているのが分かります。
傷が治ったところです。
今後、型取りを行なっていくのですが、今のままでは型取りできません。
歯茎を少し開いて、フィクスチャーの上にとりつけたカバーをヒーリングアバットメントというものに交換します。
この形に合わせて歯茎は治癒していき、理想的な被せ物を作ることができる様になります。
レントゲン写真です。
上の方にうっすら見える白い部分が歯茎のラインです。
ヒーリングアバットメントの先は歯茎の上に出ているのが分かります。
傷口は綺麗に治っています。
フィクスチャーも骨とうまく結合しているので型取りを行います。
ヒーリングアバットメントを外し、代わりに型取り用の棒を
取り付けていきます。この棒をインプレッションコーピングと言います。
この棒を型取りすることにより、骨の中にフィクスチャーがどの様に入っているか模型にすることができます。
できた模型上で被せ物を作成していただきました。
真ん中に穴が空いているのが分かります。
この穴に小さいネジを入れ込み固定します。
何か問題があった場合はネジを外すことで被せ物をとり外すことができます。
レントゲン写真です。
フィクスチャーの上に歯が立ち上がっています。
被せ物を取り付けてから暫くは、穴の部分は仮の蓋で覆います。
噛み合わせの問題や、痛みが出ないことを確認したのち、コンポジットレジンという素材で穴をしっかりと埋めていきます。
下の写真は治療終了時の写真です。穴は目立たない様になっています。何かあった時は取り外すことができるためしっかりと対応をすることができます。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。