治療中も見た目が変わらない様にしたい 歯が割れている インプラントで治療した症例
2021年09月3日
歯が割れてしまうと
噛むときに痛みを感じたり、
歯ぐきが腫れるといった
症状が出ることがあります。
割れてしまった歯は残念ながら
抜歯となってしまうことがほとんどです。
今回ご紹介するのは
割れてしまった歯を抜歯し、
インプラントで治療した症例です。
前歯の治療となると
笑ったときや口を開けた時などに見えるため、
治療が終わった後に歯がない訳にはいかず
何らかの歯を取り付ける必要があります。
この患者様は噛んだときに痛い、
ということで来院されました。
見た目は変わった感じは
なさそうですが・・・
レントゲン写真から、土台の方向が
少しずれています。
歯に無理な力がかかると
歯が割れてしまう原因になります。
被せ物と土台を外すと中は虫歯が進み、
歯の根っこにヒビが入り、割れていました。
当初は歯を残す予定でしたが
患者様と話し合った結果、
抜歯してインプラントにて
治療することとなりました。
お口の中を光学印象でスキャンし、
インプラントを埋入する位置や深さ、角度を
コンピューター上でシミュレーションします。
得た情報を元に、インプラントガイドを
作製します。
ガイドを利用することでインプラントを
正確に埋入することができます。
抜歯の際、歯の根っこの一部を抜歯せずに
意図的に残しています。
歯を全部抜いてしまうと、
周囲の組織が吸収してしまい、
歯ぐきが痩せてしまいます。
この歯を一部残す事で
周りの骨や歯肉の吸収を抑え、
自然な歯ぐきの厚みを確保できます。
全部抜歯しないので腫れや痛みも軽減でき、
見た目もいいインプラント治療ができます。
ガイドを用いてインプラントを埋入しました。
よく見るとインプラント体の上側に
歯が一部残っていることがわかります。
その後は、歯がないと困るので
その日のうちに仮の歯を製作して
土台に装着します。
完成した仮の歯がこちらです。
口を開けた時などに違和感を感じない様、
色、形を調整しています。
治療途中の歯ですが仮歯を入れることにより
見た目が気にならないようにしています。
歯ぐきの状態が落ち着いてから
インプラントの上部構造の
製作に取りかかります。
型取りとスキャンを行い、
歯が理想的な形になるようコンピューター上で
シミュレーションし、模型上で再現します。
左が仮歯、右が最終的な被せ物です。
事前に仮歯の形を参考にして
患者様の希望と照らし合わせながら
被せ物の色、形を決定します。
インプラントをネジで固定した後の写真です。
見た目は他の歯と遜色なく、
もちろん噛んだ時の痛みも全くありません。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。