2018年03月31日
今回は、歯の根の治療(根管治療)を行いオールセラミッククラウンを被せていきました。
下の写真は治療前の状態です。歯には黄色い蓋がしてあります。
蓋を外したところです。根の治療は終了しておらず中途半端な状態です。してあった蓋には隙間があったため歯の淵や内側には汚れが溜まり、虫歯になっていました。
虫歯の部分はしっかりと取り除き、歯の根の治療も最後まで行いました。ピンク色に見えるものが根の中に入れた最終的な薬です。ここまでの治療で歯の大部分はなくなっています。この後被せ物をつけていくために、まずは土台を作る必要があります。この歯の型取りを行い、ファイバーコアという土台を作ります。
できたファイバーコアを取り付けました。歯に入れる土台は大きく二つに分けられます。金属製の土台とファイバーコアという土台です。二つの土台は材質が異なりそれぞれ硬さも異なります。金属製の土台は硬すぎるため歯を痛めてしまう可能性があります。今回は歯の硬さにより近いファイバーコアを使用しました。
形を整えて型取りを行いました。
型取りしたものに石膏を流し込みお口の中の模型を作ります。
この模型に合わせて被せ物を作っていただきます。
できた被せ物を実際に取り付けました。歯の色、形とも問題ありません。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年03月20日
今回は虫歯治療を行いました。写真中央には銀の詰め物で治療された歯が写っています。今回治療を行なったのはその歯の左右の歯です。右側の歯は銀の詰め物が入っていましたが外れてしまっています。左の歯は隣の歯との隙間がかけています。この下のところが虫歯になっているようです。
まずは虫歯を取り除いていきました。左の歯もここまで大きな虫歯になっていました。
虫歯を取りきった後は、ラバーダムシートをお口にかけてダイレクトボンディング治療を行います。虫歯を取るところまでは銀の詰め物治療と同じですが、ダイレクトボンディング治療では型取りを行わずに直接コンポジットレジンを詰めていきます。
ラバーダムシートを使わずに治療を行うとレジンがしっかりと接着しないため余計に虫歯のリスクは高くなってしまいます。歯と歯の隙間の部分はセロハンの膜を入れて形を作り、治療を行います。
右側の歯の治療が終わりました。続いて左側の歯の治療も行います。
右側の歯と同じように治療を行なっていきます。
左側の歯の治療も終わりました。ラバーダムシートを外し研磨をしていきます。
研磨を終えたところです。真ん中には銀の詰め物が残っています。今回治療した歯は銀の詰め物治療した歯と比べ、隙間などはないため虫歯になりにくくなっています。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円×2本
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年03月13日
今回は、多数歯の治療を行いました。
下の写真は治療前のものです。中央の歯には白い詰め物がしてあります。よく見るとその下がうっすら黒くなっているのが分かります。
詰め物を外したところです。黒く透けていたところは虫歯になっていました。隣の歯との隙間のところはさらに大きな虫歯が広がっています。
虫歯検知液を使用して取り残しがないように虫歯を除去しました。広い範囲が虫歯になっていたことが分かります。
虫歯を取り除いたことにより歯の形が失われています。この状態では治療を進めていくことができないため、まずはダイレクトボンディングで歯の形を回復させます。
ダイレクトボンディングを行い歯の形を整えました。
この後は、被せ物をしていくために歯の形を精密に整えていきます。型取り、模型の作成を行い、この歯にあった被せ物を作成します。
できた被せ物を取り付けました。周りの歯と比べて汚れが溜まりにくい形になっているため、この歯は虫歯になりにくくなっています。
今回は手前の二本の歯の治療も行いました。
銀の詰め物を外すとこのように汚れていました。ここから虫歯になり気づかないうちに大きくなっていくというのはよくあります。
歯茎のキワのところまで虫歯が広がっています。
虫歯を取りきるために歯茎の形を修正しています。虫歯になっているところは全て取りきりました。黒い部分が残っていますが、虫歯検知液を使用しても虫歯と判定されない部分なので取り除く必要はありません。
ラバーダムシートをかけてからダイレクトボンディングを行います。
セロハンの膜、楔で歯の形を作り、コンポジットレジンを詰めていきます。
手前の歯の同様に治療していきます。
ダイレクトボンディングが終わりました。ラバーダムシートを外し、形の修正、研磨を行います。
研磨が終わったところです。治療跡は分かりません。しっかりと虫歯を取りきり、隙間段差ができないように治療しているため、治療前の状態のようにはなりにくくなっています。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円×2本
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
セラミックオンレー
費用16万5千円
リスクとして歯を削る量が多いため痛みが出る可能性と強い力によって割れる可能性がある
2018年03月10日
今回はダイレクトボンディング治療を行ないました。
下の写真は治療前の状態です。写真中央の歯にはハイブリッドインレーと言われる詰め物が入っています。一見すると色も白いし虫歯や悪いところはなさそうに見えます。
歯を真横から見たところです。歯と詰め物の間には大きな段差があり汚れがたまりやすくなっています。インレーは複雑な行程をいくつも経て作られます。その行程の中でわずかな誤差が生じると、最終的にできた詰め物は隙間や段差のおおきなものになってしまいます。隙間や段差があると、その部分に汚れが溜まりやすくなり虫歯になるリスクは高まります。
詰め物を外しまし中の汚れを取り除きました。詰め物を作成する場合はここから型取りをしていきますが、ダイレクトボンディングでは型取りはせずに直接コンポジットレジンという材料で埋めていきます。
緑色のラバーダムシートを使い歯に唾液などが付かないようにしてから治療していきます。歯の形を回復するためセロハンの膜を使い型を作りそこにコンポジットレジンを入れ形を作っていきます。
治療後の状態です。インレーの時のような隙間や段差はありません。
横から見たところです。段差は無くなっているため汚れは溜まりにくく、虫歯にもなりにくいです。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年03月6日
今回は虫歯治療を行いました。
下の写真が治療前の状態です。二つの歯が黒い虫歯になっているのが分かります。
黒い虫歯を取り除いていきました。左側の歯から治療を進めています。虫歯を取っていくと歯の中の神経が露出しました。通常このように神経が露出してしまった場合は神経の治療が必要になります。神経の治療を行うと歯がしみたりズキズキ痛むことはなくなりますが、少しづつ歯自体が脆くなり最終的には割れてしまうことが多くなります。
今回は神経の治療を行わずにMTAセメントという特殊な薬を使用し、治療していきました。白く見えているのがMTAセメントです。この薬がうまく作用すれば神経の治療を避けることができます。
薬の家からダイレクトボンディングを行います。ラバーダムシートを使用しているため歯と詰め物はしっかりと接着します。神経が露出した際、MTAセメントを使用しましたがその時もラバーダムシートをすることにより唾液が入り込むのを防いでいます。唾液の中には様々な菌がいるので治療部位に触れないようにすることが大切です。
リングやセロハンの膜を使用しては歯の形を作っていきます。
歯の形ができました。シートを外して研磨を行います。
左側の歯の治療が終わりました。この時はしっかりと麻酔が聞いているため痛みはありません。治療した歯に痛みが出ないか確認するため少し期間をあけて奥の歯の治療を行うようにしました。
後日撮影した写真です。手前の歯は痛みはなく経過良好でした。ズキズキとした痛みが続く場合は神経を取る治療が必要になりますが今回は必要ありませんでした。
右側の歯も同じように虫歯を取り除きます。治療した左側の歯を傷つけないように金属の板を歯の隙間に入れ虫歯を取っていきます。
左側の歯の時と同じようにラバーダムシートを使用し、ダイレクトボンディングを行います。
治療後の状態です。痛みもありません。神経の治療を避けることができたためこの歯が悪くなるリスクは低くなりました。ダイレクトボンディングをしたことにより治療した部位に段差はないため汚れもたまりにくくなっています
ダイレクトボンディング
費用5万5千円×2本
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年03月3日
今回は、虫歯治療を行いました。
下の写真が治療前の状態です。
写真中央の歯に入っていた銀の詰め物を取り除きました。中は茶色く汚れているのが分かります。
表面の汚れを落として虫歯検知液を使用しました。虫歯検知液を使用すると虫歯になっているところだけピンク色に染まります。その染まった部分を取り除き、また検知液を使用する。ということをピンク色に染まる部分がなくなるまで繰り返します。
下の写真が虫歯を全て取りきったところです。歯の多くの部分は虫歯になっていたことが分かります。
この状態から歯を作っていくためにまずはダイレクトボンディングを行います。
虫歯なっていた部分に樹脂を流していき歯の土台とします。緑色のラバーダムシートを使うことにより歯と樹脂がしっかりとくっつきます。
歯の形を整えたところです。形を整えた後は型取りを行います。
型取りを行い、作成した模型です。この模型場で被せ物の歯を作っていきます。
」
このように出来上がってきました。
実際に被せ物を取り付けしました。色、形はもちろん問題ないです。歯と被せ物の境目には段差や隙間などはないため、ここから虫歯になる可能性は低くなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年02月10日
今回は、歯の色を白くするホワイトニングを行いました。
歯の色を白くする治療はいくつかあります。その歯の状態、変色してしまった原因により適応となる治療法が決まります。色がおかしいからホワイトニングをすればいいという考えは間違っている可能性があるため注意が必要です。
下の写真は治療前の状態です。歯の色がやや黄色がかっているのを気にされてありました。この色は全身的な病気や歯の中の神経の状態などは関係なく、習慣的な飲食物や加齢が原因だと考えられたためホームホワイトニングを行なっていきました。
治療後の状態です。歯の色が白く明るくなっているのが分かります。
別の方の写真です。この患者さまにもホームホワイトニングを行いました。
白くなっているのがはっきりと分かります。上の歯、下の歯ともホームホワイトニングを行なっています。
ホームホワイトニングは家で行うホワイトニングです。個人に合わせて作ったマウスピースに薬液を入れ、色を白くする方法です。
歯科医院でお口の型取りを行い、下の写真の様な模型を作ります。この模型に合わせた透明のマウスピースを作ります。
できたマウスピースです。お口の中にピタッとあう様に作られています。
このくぼんだ部分に薬液を入れお口につけてしばらく待ちます。一回の時間は約二時間までとなっています。無理につける時間を長くしたりすると知覚過敏の症状が出ることがあるため注意が必要です。
ホワイトニング
費用 マウスピース 片顎11,000円 ホワイトニング液1本2,200円
デメリットとして完全に思った白さにならない可能性と処置中にしみたりすることがある
2018年01月23日
今回は、精密根管治療を行い、オールセラミッククラウンを被せた症例です。
写真中央の歯には白い被せ物が入っています。この歯はすでに神経の治療がしてある歯です。その神経の治療があまりうまくいっていないため、根っこの先にはばい菌の塊ができ、周りの骨を溶かしていました。再度神経の治療を行う必要がありました。
噛み合わせの面から被せ物に少しづつ穴を開けます。中に少し色が異なるところが見えます。中の土台が見えているのです。
さらに穴を深くしていくと、根っこの中に入れたオレンジ色の古い薬が見えてきます。神経の治療を行う場合、上の被せ物は全て外すことがほとんどです。しかし被せ物を外してしまうと写真の様にラバーダムを使い治療するのが難しくなります。ラバーダムを使用しなければ精密な根管治療はできないため、被せ物は全て外さずに必要最小限の穴だけを開けて治療していきました。
オレンジ色の古い薬を取り、根の中の汚れを除去しています。根の中は複雑で細いため肉眼でなかの状態を把握するのは困難です。マイクロスコープと呼ばれる顕微鏡を使用しながら治療をすることにより根の中を直接見ながら治療を進めることができるため、精度が高くなります。
根の中の汚れがなくなったため、新しい根の薬を入れていきます。
穴を開けた部分に蓋をして、根の先にあるばい菌の塊が小さくなるのを確認します。この蓋自体、周りの被せ物にしっかりとくっついているわけではないため、根の状態が改善したことを確認し、新しい被せ物治療を進めていく必要があります。
数ヶ月様子を見ていき、根の先のばい菌の塊は小さくなっています。新しい被せ物治療を進めていきます。
古い被せ物を全て外します。
歯の形を整えて、新しく作成するオールセラミッククラウンが入る様にしていきます。
型取りを行なっていきました。シリコーン製の型取り材を使用しています。
今回は二つの種類の型取り材を使用しました。これらの型取り材から模型を作り、被せ物を作っていただきます。
被せ物ができました。
内面はこの様になっています。
実際に取り付けを行いました。最初に入っていた被せ物と比べ歯の形態や噛み合わせの面の形態は、天然の歯に近くなっています。しっかりとした根の治療を行なっても、上から被せる被せ物の精度がよくないと、汚れが入り込み根の状態も悪くなります。今回被せたオールセラミッククラウンは精度も高く、汚れが入り込む隙間はないため再治療になる可能性は低くなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年01月16日
今回は前歯の被せ物治療を行なっていきました。
上の前歯はすでに被せ物治療がしてあります。
拡大して観察すると、被せ物の縁の部分と歯茎の間に隙間があり、茶色くなった歯が見えています。これでは被せ物だとはっきり分かり見た目もよくありません。隙間も大きいため放っておくと虫歯が進行する恐れがあります。今回はこの前歯の治療を行なっていきました。
前歯の被せ物を外したところです。左の歯が一本ありません。中央の歯二本に被せ物を行い、左の歯がない部分にはダミーの歯を伸ばす延長ブリッジという形になっています。
被せ物の下の歯は黒っぽい虫歯になっており、汚れがたまっているのも分かります。
まずはしっかりと汚れ、虫歯を取り除きます。その上で被せ物が入る様に形を整えました。右の歯のふちには少し黒い部分が残っていますが、この部分は虫歯菌には感染していないためそのまま形を整えています。
形を整えると、型取りを行なっていきます。型取りの材料にも様々あり、精度も良いもの悪いものとあります。精度の良くない型取り材を使用すると、結果的に被せ物がカタついたり歯茎の部分の隙間が改善されなかったりということになります。それを防ぐため精度の高い型取り材を使用しました。下の写真は、型取りしたものに石膏を流し込み作成した模型です。
模型に会う被せ物を作成していただきました。
実際にお口の中に取り付けしたところです。歯の縁の段差はしっかりと改善されています。歯の形も変わりより被せ物だと分かりにくくなっています。
この方は治療後に上と下の歯のホワイトニングを行なっています。前歯の被せ物自体をやや白めに作成し、その色に合わせて周りの歯の色を白くしていきました。治療前の写真と見比べると前歯の見た目が改善しただけではなく、周りの歯の色も変わっているため全体が明るくなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円×3本(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年01月13日
今回は、歯の根の治療後にオールセラミッククラウンを被せていきました。
下の写真は治療前の状態です。中央の歯には銀の被せ物がしてあります。歯の根っこの状態が良くなく、根の先には汚れがたまり腫れていました。
根っこの治療を行うためには被せ物を外す必要があります。外すと土台が見えてきました。
土台を取り除くと歯の根っこの穴が見えてきました。虫歯もしっかりとっていきます。
レントゲンの写真です。歯の根っこの先を見ると、先が黒っぽくなっているのが分かります。根の先に汚れがたまっているとこの様に写ります。
外した銀歯を仮の被せ物として使用しています。
今回は普段行なっている根の治療では腫れが治らなかったため、歯根端切除術という方法で治療を行なっていきました。
歯茎を切り、骨を露出させます。歯の根がある部分に穴を開け、根の先を削り取ります。こうすることで直接汚れを取り除けるため、治癒する可能性が高くなります。
この様に糸で縫い合わせて傷の治りを待ちます。
レントゲンの写真です。歯の根の先がなくなっています。この部分は空洞になっているため一時的に黒さが目立っていますがしばらく経てばだんだんと薄くなっていきます。
傷口は元どうりになっています。歯茎の部分にあった腫れもなくなっています。
レントゲンの写真です。やや黒っぽい影は残っていますが、治癒傾向にはある様です。症状もなくなったので被せ物治療を行なっていきました。
被せ物をつけるために土台を取り付け形を整えていきます。
型取りの際は、この様に糸を歯茎の隙間に入れていき精度を高めます。
型取りしたものの写真です。この型取り材に石膏を流し込み、模型を作成していきます。
できた模型です。この模型似合う被せ物を歯科技工士さんに作成して頂きます。
出来上がったものを合わせています。
横から見たところです。
隣の歯ともピタッとあっています。この被せ物を実際に取り付けしていきます。
取り付けをしていきました。歯の色、形はごく自然に見えます。
横から見たところです。隣の歯との隙間も問題ありません。歯茎の際の部分にも段差がないため汚れもたまりにくくなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。