2021年09月3日
歯が割れてしまうと
噛むときに痛みを感じたり、
歯ぐきが腫れるといった
症状が出ることがあります。
割れてしまった歯は残念ながら
抜歯となってしまうことがほとんどです。
今回ご紹介するのは
割れてしまった歯を抜歯し、
インプラントで治療した症例です。
前歯の治療となると
笑ったときや口を開けた時などに見えるため、
治療が終わった後に歯がない訳にはいかず
何らかの歯を取り付ける必要があります。
この患者様は噛んだときに痛い、
ということで来院されました。
見た目は変わった感じは
なさそうですが・・・
レントゲン写真から、土台の方向が
少しずれています。
歯に無理な力がかかると
歯が割れてしまう原因になります。
被せ物と土台を外すと中は虫歯が進み、
歯の根っこにヒビが入り、割れていました。
当初は歯を残す予定でしたが
患者様と話し合った結果、
抜歯してインプラントにて
治療することとなりました。
お口の中を光学印象でスキャンし、
インプラントを埋入する位置や深さ、角度を
コンピューター上でシミュレーションします。
得た情報を元に、インプラントガイドを
作製します。
ガイドを利用することでインプラントを
正確に埋入することができます。
抜歯の際、歯の根っこの一部を抜歯せずに
意図的に残しています。
歯を全部抜いてしまうと、
周囲の組織が吸収してしまい、
歯ぐきが痩せてしまいます。
この歯を一部残す事で
周りの骨や歯肉の吸収を抑え、
自然な歯ぐきの厚みを確保できます。
全部抜歯しないので腫れや痛みも軽減でき、
見た目もいいインプラント治療ができます。
ガイドを用いてインプラントを埋入しました。
よく見るとインプラント体の上側に
歯が一部残っていることがわかります。
その後は、歯がないと困るので
その日のうちに仮の歯を製作して
土台に装着します。
完成した仮の歯がこちらです。
口を開けた時などに違和感を感じない様、
色、形を調整しています。
治療途中の歯ですが仮歯を入れることにより
見た目が気にならないようにしています。
歯ぐきの状態が落ち着いてから
インプラントの上部構造の
製作に取りかかります。
型取りとスキャンを行い、
歯が理想的な形になるようコンピューター上で
シミュレーションし、模型上で再現します。
左が仮歯、右が最終的な被せ物です。
事前に仮歯の形を参考にして
患者様の希望と照らし合わせながら
被せ物の色、形を決定します。
インプラントをネジで固定した後の写真です。
見た目は他の歯と遜色なく、
もちろん噛んだ時の痛みも全くありません。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2021年08月21日
前歯のインプラント治療は大変難しく
術前のシビアな診断と
繊細な治療が求められます。
前歯の長さや幅などが
ともに左右対称でないといけません。
また歯の形、色、凹み等、
年齢や生活習慣によって変化した歯を
再現しなければなりません。
これには、術後のお口の中を
完全に予測できる想像力(診断力)と
想像した通りに治療できる技術が
絶対に必要となってきます。
今回は、残念ながら右上の前歯を
抜歯しなくてはならなくなった方について
お話ししていきます。
下のお写真ですが、術前と術後です。
右上の前歯を抜歯して
インプラント治療をしています。
ほぼインプラントで治療しているとは
わからないのではないでしょうか。
前歯には神経の治療がしてありました。
この歯にヒビが入ってしまっていて
残念ながら抜歯が必要という状況でした。
レントゲン写真の術前術後です。
下のレントゲン写真には
インプラントが入っています。
下の写真は術前のお口の写真です。
一見そんなに問題ない様に見えます。
しかし、横から見てみると
歯と歯の間に大きな隙間が空いています。
以前歯をぶつけて神経の治療をしました。
その際に、歯にヒビが入っていたのでしょう。
残念なことに骨が痩せてしまっています。
このまま抜歯してインプラント治療すると
歯の根っこの部分の歯ぐきが
大きく痩せて凹んでしまいます。
そこで差し歯を外した後に仮歯を入れて
その仮歯を矯正によって引っ張りだします。
この矯正によって周りの歯ぐきや骨も
本来の状態に回復し
ボリュームのある自然な歯ぐきが
できるのです。
これは簡単な矯正治療で
1〜2ヶ月ほどで終了します。
矯正によって環境が整ったら
インプラントの準備をしていきます。
インプラント治療で最も大事なのは
術前の診断です。
どの様な形の歯を作るかによって
インプラントを骨に埋め込む
位置や深さが全く違ってくるのです。
下の写真の様に
先に歯の形を決めた後に
シミュレーションしていきます。
レントゲンCTのデータと
照らし合わせながら
インプラントを埋め込むのに
ベストな位置を決めていきます。
こういったシミュレーションを行い
下の写真の様なインプラントガイドを
作製します。
このインプラントガイドを使用して
インプラントの穴を開けていくのですが
ガイドのレールに沿ってドリルが動くので
ほぼ狂いなく想定通りの穴を開けられます。
インプラントを埋め込んだ際の写真です。
ここではまた別に
『ルートメンブレンテクニック』
という処置も施しています。
インプラントを埋め込んで数ヶ月後に
型取りを行なって
インプラントを取り付けます。
正面から見ても、横から見ても
自然な歯に見えます。
レントゲンでもしっかりとインプラントが
骨と結合しています。
数ヶ月経過しましたが、
いい状態を保っています。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2021年08月4日
噛むと痛い、
歯茎が腫れているといった症状があると
歯が割れてしまっている可能性があります。
歯はもともと人間の体の中で
一番硬いといわれています。
硬さの基準であるモース硬度と
言うものがありますが、
地球上でもっとも硬いのが
ダイヤモンドで硬度が10になります。
歯(エナメル質)は
硬度が7といわれているようです。
よほどのことがない限り
歯が割れるといったことはありませんが、
歯に過度な負担がかかると
歯が割れてしまうことがあります。
この患者様は噛んだ時に痛い、
ということで来院されました。
お口の中にはブリッジが入っており、
外れかけていました。
レントゲンを撮影したところ、
手前の歯の根の先の方に
炎症があります。
ブリッジを外すと
手前の歯に亀裂が入っていました。
ブリッジは3本分のスペースを
2本で補うため、土台となる歯に
大きな負担がかかります。
歯が割れてしまうと
歯を残すことが大変難しくなるので、
患者様とよく話し合った上で
手前の歯を抜歯し、インプラントを
埋入することになりました。
手術前にCTを撮影し、
骨の厚さや神経、血管、副鼻腔の位置を
細部まで確認します。
CTのデータを利用して
インプラントを埋入する位置や深さを
コンピューター上でシミュレーションし、
インプラントガイドを作製します。
このことにより安全性はもちろん、
術前の計画と寸分の狂いもない
正確な施術を行うことができます。
また、手術時間の大幅な短縮にもつながるので
患者さんの負担がとても軽減します。
歯を抜歯した後、事前に作製しておいた
インプラントガイドを
お口の中にはめ込みます。
ガイドを使うと
術前の計画通りの方向にしか
器具が進まないので、
安定したドリリングを行うことが出来、
大変精度の良い治療が行えます。
計画した部位に
インプラント治療をしていきました。
ここから歯茎が治るのと
インプラントが骨と結合するのを待ちます。
歯茎も治り、
インプラントも骨と結合したようです。
インプラントの上につける
被せ物を作る準備を進めていきます。
型どりをし、出来上がったものを
お口の中に取り付けていきました。
歯の中心の穴は被せ物を固定するための
ネジ止めの穴です。
今回はネジで固定するタイプの
被せ物を作っています。
この他に接着剤で固定するタイプもあります。
インプラントの部分の中心の穴は、
コンポジットレジン(樹脂)で埋めています。
万が一何か問題がでた場合でも
樹脂を外すことで
簡単にインプラントのメインテナンスを
行うことが出来ます。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2021年06月16日
歯の詰め物や被せ物は、
治療終了後に長期間
時間が経過すると
ほとんどの場合、
その内部が虫歯になってしまいます。
なぜかというと
時間の経過とともに
セメントが溶けたりして
歯と被せ物との間に
隙間ができてしまい
その隙間に汚れやバイ菌が
入ってきてしまうのです。
また、歯を失った際に、前後の歯を削って
その失った歯のスペースを
数本つながった歯をかぶせることによって
噛めるようにする治療であるブリッジが
お口の中に装着してある場合、
そこには磨き残しがたまりやすくなり、
削って被せた前後の歯の歯周病が
進行してしまうことが考えられます。
今回はそのブリッジがグラグラしており
今まで全く噛めなかった患者さんが
インプラント治療をすることにより
何でも噛めるようになったという
症例をご紹介します。
右下のブリッジの土台が虫歯と歯周病で
ボロボロになってしまっています。
レントゲン写真で黒く見えるのは
歯周病が進行することによって
骨が溶けている状態です。
また、虫歯により歯の土台が
外れています。
パッと見た感じでは
さほど問題があるようには見えません。
しかし、ブリッジを外してみると
レントゲン写真の通り
土台が虫歯になっていました。
患者様と色々お話しした上で、
虫歯になった手前の歯を抜歯して
二本のインプラント行って
何とか抜歯せずに済みそうな奥の歯は
被せ物にて治療することにしました。
インプラント治療の際
絶対に失敗は許されません。
インプラントを骨に埋め込む位置は
ちゃんと噛んで炎症も起こさなくするには
1ミリの誤差もあってはいけません。
そのために、佐伯歯科クリニックでは
必ずインプラントガイドを作った上で
インプラント治療を行います。
コンピュータ上で、
『今後どういう歯をつくれば
きちんと噛むことが出来るか』
ということを想定し
その歯を作るにはインプラントが
どんな方向で、どれくらいの深さであれば
バッチリなのかを綿密に
シミュレーションします。
この作業がインプラント治療に置いて
最も重要なのです。
また、安全な治療を行うためにも
インプラントガイドは必須です。
以下のようにシミュレーションしました。
実際の治療です。
虫歯でボロボロの歯を抜歯し、
シミュレーションをして製作した
ガイドを用いてインプラントの土台を
埋め込んでいきます。
こうすると計画した位置に寸分の違いもなく
安心してインプラントを埋め込むことができます。
インプラントを入れた後は
糸で縫合し、土台が骨と
くっつくまですこし時間を置きます。
傷跡は1〜2週間前後で回復しますが、
土台と骨がくっつくまで1〜2ヶ月ほど
かかります。
その後歯茎を開いて土台に被せ物と土台を
連結するためのねじをつけます。
1ヶ月ほどすると歯茎が落ち着き
最終的な歯の型取りをします。
出来上がり直後は歯に穴が空いています。
修正が必要な際、すぐに外せるためです。
一週間ほど使用してもらい
全く自分の歯と変わらず噛めるとのことでした。
そこで最終的に穴を綺麗に塞ぎました。
術前術後です。
インプラントが入ることによって
違和感なく噛むことができ
食事もしやすく
見た目も自然になりました。
右上の詰め物も同時に治療し
安定した噛み合わせで
過ごしていただいています。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2021年03月29日
今回はインプラントの手順や流れについて
実際の症例を交えながら
ご紹介していきたいと思います。
インプラントとは、上部構造、連結部分、
人工歯根の三つに分けられ、
いきなり全部をお口の中に
入れることはできません。
まずとフィクスチャーと呼ばれる土台を
骨の中に埋め込んで、骨と接着してから
アバットメントという連結部分を土台と
連結させ、最後に被せ物が入ります。
実際に症例をご紹介します。
この患者様は右下奥の違和感を
主訴に当院を来院されました。
一見何でもないように見えますが・・・
歯茎が二ヶ所、膨れていることがわかります。
これは口内炎ではなく、膿の出口となっており、
歯茎から化膿しているのです。
では、なぜ化膿しているのでしょうか。
レントゲン写真から、
歯にヒビが入っていることが考えられます。
歯が割れてしまうと、割れたところからばい菌が
侵入してしまい、炎症が生じてしまうのです。
被せ物を外した写真です。
予想通り、歯に大きなヒビが認められます。
抜歯の前にあらかじめインプラントを
埋入する位置や角度をCTを使ってパソコン上で
シミュレーションしておきます。
コンピューター上で作成しておいた
インプラントガイドを使用して
インプラントを埋入している写真です。
ガイドを用いることで
シミュレーションと全く同じ位置に
インプラントを埋入することができます。
インプラントの本体を埋入した写真です。
今回は抜歯と同時にインプラントを埋入し、
抜いた歯の周りの骨をできるだけ
削らないように温存し、
インプラントを埋め込んでいます。
抜歯して二ヶ月ほどで
歯茎が引き締まってきます。
インプラントの土台も完全に
歯茎に覆われています。
土台が骨とくっつくのを待って
仮の連結部分(ヒーリングアバットメント)
をつけていきます。
歯茎を開いてヒーリングアバットメントを
土台に連結しました。
歯茎の傷が治癒したらスキャナー
(特殊な型取りのコンピューター)
でスキャンし、被せ物を作成します。
出来上がったらインプラントと
被せ物を特殊なネジでしめていきます。
最終的に穴は綺麗に上から塞いでしまうので、
見た目はほとんど違和感がありません。
インプラントは画期的な治療法で、
他の歯に比べて歯石がつきにくいのですが
通常の歯と同様メインテナンスが
重要になってきます。
自分の歯やインプラントを
長持ちさせるためにも、
定期的な来院をお勧めいたします。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2019年11月27日
長い間、歯科医院に行っても満足のいくお口の中にならなかったという患者さんです。
頑張って治療していただき下の左の写真から右の写真の様に回復しました。
初めて来院したときのお口の中の写真です。
仮歯が入っていましたが、仮歯を外すと右の写真の様な状態です。
お口の中全体の写真とレントゲン写真ですが、全体的に悪くなっており、前歯だけの治療で回復するというわけではありません。
トータルのことを考えて治療しなければなりません。
そこで、この方は骨格等から診査診断をしていく必要があるため、矯正治療用のレントゲン写真を撮影して、どの様なお口の中になるのが良いのかを模索していきます。
色んな診査から以下の様な歯茎のラインになるのがこの方にとってベストと判断しました。
歯の形をシミュレーションしたところです。
患者さんに見てもらい、この様な歯にする旨を伝え、納得いただき治療を進めていきます。
実際の模型上に歯を作り(診断用ワックスアップ)、三次元的に問題ないかを確認します。
上下の歯の並びも問題なさそうです。
上下の歯並びもシミュレーションします。
治療の計画ができました。
上の歯は5本のインプラント、下は3本のインプラントを治療することにし、残りの歯はセラミックスをかぶせる予定とします。
歯茎が薄かったり、歯茎に不揃いな箇所があるので、そこは結合組織移植術(CTG)という方法で歯茎の量を増やすこととしました。
まず、インプラント治療を行う準備を進めていきます。
先ほどの診断用ワックスアップからインプラント用のサージカルステントを作り、この状態でレントゲンCTを撮影します。
そこから、シミュレーションソフトを使用してインプラント埋入位置を決定していきます。
(現在では、当院では100%ガイデッドサージェリーにて治療しています。)
シミュレーション後、前歯はとても骨が薄かったので、リッジエキスパンジョンテクニックを使って、大規模な外科処置を行うことなく、必要最小限の少ない侵襲にてインプラント治療を行っております。
上の奥歯は上顎洞(副鼻腔)までの距離が近かったので、サイナスリフトという方法にて、上顎洞内に骨を増やしインプラント治療を行なっています。
これも、体に対するダメージの非常に少ない方法です。
インプラント治療は順調にいきましたので、当初予定していた歯茎を増やす治療をしていきます。
このテクニックを行えるかどうかで、治療の成績が大きく違ってきます。
結合組織移植術(CTG)と歯肉弁根尖側移動術(クラウンレングスニング)を同時に行いました。
なるべく患者さんへの痛みが少ない方法で行なっていきます。
何回も仮歯を交換して、徐々に患者さんが満足するお口の中になってきました。
左から初診、インプラント後、歯周外科後のプロビジョナルレストレーション(仮歯)です。
ファイナルプロビジョナルレストレーション(最終的な仮歯)をしばらく使用してもらいます。
左右から見ても問題ありません。
噛み合わせも順調です。
仮歯を外したところです。
インプラントの周りや歯が欠損しているところに、移植した歯ぐきがちゃんとボリュームを出してくれています。
インプラントの周りに炎症もありません。
インプラントの方向に制限があったので、アバットメントは薄く作ることのできるチタンアバットメントを使用しています。
チタンアバットメントの周りに2ミリ以上の歯茎があれば、チタンの金属色は見えないと論文で証明されているので、見た目に問題は出ません。
そのインプラントの上にかぶせる歯です。
歯がないところはオベイトポンティックという、あたかも歯がある様に見える形で作ってます。
他のセラミックスです。
この場合は同時に全てのセラミックスを作成して、理想的な歯の形を作りました。
セラミックスを全て取り付けたところです。
本物の歯とほぼ見分けがつきません。
患者さんは非常に満足されました。
少しお口を開けたところです。
下の歯並びもしっかり整っています。
上の歯の色と区別は全くつきません。
左右から見たところでも、しっかりした歯ぐきに覆われ安定した噛み合わせを作ることができています。
少し左右に動かしたところですが、犬歯のみが当たり他の歯は当たらない『犬歯誘導』という理想的な噛み合わせです。
上下の噛み合わせの写真です。
もともと歯があった状況とほぼ変わらない歯を作ることができました。
数十歳若返ったと言っても過言ではありません。
治療前はお食事がストレスでしたが、今では硬いものでも何でも食べることができます。
本当に治療してよかったと、患者さんはおっしゃっています。
レントゲン写真です。
当初予定していた、治療計画どおりに治療を進めることができました。
現在では、定期的にメインテナンスに通われていて、とても良い状態を保てています。
インプラントとオールセラミッククラウンを用いた治療
費用 187000円×12(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)528000円×8(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。オールセラミッククラウンは、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2019年06月27日
今回は、奥歯のインプラント治療、セラミックの被せ物治療を行いました。
下の写真は治療前のもです。中央の歯の周りの歯茎がぷっくりと腫れているのがわかります。
上の写真でははっきりしませんでしたが、この様に歯が二つに割れていました。神経の治療を行うと歯が少しずつ脆くなり最終的にはこの様に割れてしまいます。割れた部分にばい菌が繁殖し歯茎が腫れていたため抜歯を行うことになりました。
抜歯を行い、歯の周りの汚れた歯茎も取り除きました。
歯は二つに割れています。中の方まで汚れが入り込んでいました。
抜歯後期間を空けるとこの様に歯茎は綺麗に治りました。今回は、抜歯した部分にはインプラント治療を、手前の歯にはセラミックの被せ物治療を行なっていくことになりました。抜歯したところの歯茎は綺麗になっていますが、歯の中の骨が回復するにはもう少し時間が必要です。手前の歯の被せ物治療を先に進めていきました。
手前の歯の治療です。古い被せ物を外し、中に入っていた金属の土台も取り除きました。根の中にはピンク色の薬が詰まっているのですが、黒く汚れています。まずは根の中の汚れを取り除いていきました。
根の中に汚れや唾液が入り込まない様にラバーダムシートをつけて治療を進めています。
根の中が綺麗になったことを確認すると再度薬を詰めていきます。根の治療後は歯の土台を立てていきました。今回はファイバーコアという種類の土台を立てました。金属の土台と比べ硬すぎないため歯が割れてしまうリスクが低くなると言われています。
手前の歯は型取りができる状態になっています。抜歯した部分の骨も回復してきた様なのでインプラント治療を行なっていきました。
インプラント治療はこの様なインプラントガイドという器具を使い進めていきます。紫色の穴の中に器具を入れ治療を進めます。この穴の位置は最も理想的な治療ができる位置に設定してあります。インプラントガイドを使用せずに治療することも可能ですが、フリーハンドでは位置や方向のズレが生じ結果的に治療が上手くいかないこともあります。
計画した部位にインプラント治療をしていきました。ここから歯茎が治るのを、インプラントが骨と結合するのを待ちます。
治癒途中ですが糸取りを行いました。もうしばらく期間をあけインプラントと手前の歯の被せ物の型取りを行なっていきます。
インプラントが骨と結合したのを確認したため型取りを行なっていきました。
型取りしたものから作ったお口の中の模型です。インプラントの部分にはピンク色のガムをつけています。インプラント自体は歯茎の下の方に位置しています。そこから歯を立ち上げるのですが歯と歯茎の隙間に汚れが入り込みにくい形にしなければなりません。インプラント周囲の部分を柔らかな素材にすることでそういった形態の付与ができる様になっています。
被せ物、インプラントの上の上部構造と呼ばれる部分を作成していただきました。
手前のセラミックの被せ物は歯科用接着剤で取り付けを行い、インプラントの部分はねじ止め式になっています。インプラントの上部構造に空いた穴は仮のふたで埋めています。このまま日常生活を送っていただき問題ない様なら穴をしっかり塞いでいきます。
後日確認し違和感や痛みはなかったため上部構造の穴を塞ぎました。歯の色や凹凸に合わせて詰め物を行なっているためどこに穴があるのかわからない様になっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2019年01月25日
今回は、奥歯のインプラント治療を行いました。写真中央には銀の被せ物が入った歯が写っています。噛んだりするとこの歯が痛むとのことでした。
レントゲン写真を撮影しました。根の治療の最後に入れた白っぽい薬が映っています。歯の根の周りをよく見ると一層黒っぽく見えます。歯自体が割れていたりするとこのように周りが黒く映ることがあります。
被せ物を外し中を確認すると歯は真っ二つに割れていました。抜いた歯の写真です。このように割れてしまうと歯として残すことは難しくなります。痛みや感染の原因になるからです。
抜歯後の写真です。歯を抜いたまま放置すると噛み合わせの歯が伸びてきて他の歯に干渉しトラブルになることがあります。今の噛み合わせを変えないため、抜いた部分にはインンプラント治療を行なっていきました。
抜歯後の傷がある程度治ってきました。インプラント治療を進めるためには抜歯したところの骨が回復するのをもう少し待つ必要があるため、手前の歯の虫歯治療を先に行なっていきました。
銀の詰め物を外し、虫歯を除去しました。
緑色のゴムのシートに穴を開け、その穴から歯の頭を出して外れないようにクリップで固定しています。このようにすると治療部位が見やすくなるだけでなく。歯をしっかり乾燥させることができるため歯と樹脂の接着がしっかり行えます。
樹脂で歯の形を作り、固めていきます。
治療終了後少し期間を置きました。虫歯治療を行なった歯は問題なく、抜歯を行なった部分も治癒が進んでいるようです。
歯茎を開きインプラント治療専用のドリルで骨に穴を開けていきます。
穴をあける際はこのような器具をつけて治療を進めます。この器具は患者さま個人個人に合うようにオーダーメイドで作ってあります。治療前に理想的な歯の形を考え、そこから逆算してどの位置にインプラント治療を行えばいいかを計算します。作成された器具には穴が空いており、この穴の中にドリルを入れていくと計画通りの位置にインプラント治療を行えるようになっています。
インプラントを埋め込み、開いた歯茎を縫い合わせています。
レントゲン写真です。骨の中にボコボコとしたネジ山のような部分が見えます。ここからまた間をあけ、インプラントと骨がくっつくのを待ちます。
歯茎も治り、インプラントも骨と結合したようです。インプラントの上につける被せ物を作る準備を進めていきます。
インプラントの型取りを行いました。
型取りしたものに石膏を流し込み固めて模型を作ります。お口の中の状態が再現されています。
この模型に合うように上につける被せ物を作ってもらいます。
実際にお口の中に取り付けていきました。治療前の計画通り、被せ物のちょうど真ん中に被せ物を固定するためのネジ止めの穴がきています。今回はネジで固定するタイプの被せ物を作っています。この他に接着剤で固定するタイプもあります。
レントゲン写真です。インプラントの上に被せ物がついています。
ネジ止めの穴の部分に樹脂を流し込み固めたところです。審美的にも問題はありません。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2019年01月16日
今回は被せ物治療、インプラント治療を行いました。下の写真は治療前のものです。写真中央の歯には銀の被せ物治療がしてあります。見にくいですが、左側にも二本銀歯があります。この三つの歯は全て繋がっており、ブリッジとなっていました。真ん中の歯はダミーの歯で奥と手前の歯で支える形です。今回、それぞれの歯が虫歯になっていたため外して治療を行なっていきました。
手前の歯を外したところです。中では黒い虫歯が進行していました。
虫歯を全て取り除いたところです。虫歯は歯の中の神経の部分まで進んでおり根の治療を先に行うこととなりました。
横から見たところです。歯はほとんど残っていません。この状態で根の治療を行なっても唾液が治療部位に入り込み予後が悪くなってしまいます。
一時的に唾液を排除する器具を取り付け、歯の高さを作ります。
樹脂を流し固めるとこのように歯の高さを確保することができました。
この状態から歯にラバーダムシートをかけて根の治療を進めます。ピンク色に見える部分は根の中に入れた薬です。
根の治療が終わると歯にあけた穴を塞ぎます。
シートを外し、歯の形を整えた状態です。左端の歯は親知らずなのですが虫歯が進み状態が良くないため抜歯を行うことになりました。真ん中の歯がない部分にはインプラント治療を行なっていきます。
麻酔をして歯茎の開いていきます。出血があるため色を変更しています。
事前に作成しておいたインプラントガイドをお口の中にはめ込みます。ガイドを使うと術前の計画通りの方向にしか器具が進まなくなり治療の精度が安定します。
器具を使い治療を進めているところです。
インプラントを埋め込んだ後の写真です。歯茎の形を整えるためのキャップをはめています。
親知らずを抜歯し、糸で縫い合わせたところです。ここから期間をあけて傷の治り、インプラントが骨と結合するのを待ちます。
糸取りを行なった時の写真です。抜歯したところの傷口は小さくなってきています。
傷が治り、インプラントが骨と結合したので型取りを行います。歯の周囲には黒い糸を入れ込んで型取り材が流れ込みやすい状態にしています。
型取りしたものです。インプラントの型取りは特殊な器具をつけて行います。赤く、埋もれているが型取りの時に使う器具です。
型取り材に石膏を流し込みお口に中の模型を作ります。インプラントの周りには歯茎と似た素材を使い、被せ物で歯茎をどれくらい押すのか見ていきます。
出来上がった被せ物です。インプラントの被せ物の真ん中には穴が空いています。この穴の中にネジを入れ骨の中のインプランントとつなぎ固定します。
実際にお口の中に取り付けしたところです。
真ん中の穴は、樹脂で埋め目立たないようにしていきます。インプラントに何か問題がでた場合も樹脂を削り取り被せ物を外しやすくなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2018年10月13日
今回は、 インプラント治療を行いました。
下の写真は治療前の状態です。中央の歯は銀歯が入っており痛みや不快感がありました。
レントゲン写真です。歯の根の中に白い線が見えますが、根の中に入れたお薬が映ったものです。お薬が入っているという事で根の治療はしてあるのですが、よく見ると根の周りが黒っぽくなっている様に見えます。根の周りに汚れが繁殖しているとこの様に黒く映ることがあります。根の際治療を行い、汚れを取り除くことになりました。
被せ物を外してラバーダムシートをかけていきました。シートを使用することにより根の治療中に汚れが入り込むのを防ぎます。
土台を外したところです。
拡大してみて見ると、歯の中に赤い部分が見えます。この部分はパーフォレーションといって歯に穴が開いていました。パーフォレーションの起こった歯は予後が悪く、痛みや不快感もこの部分が原因であると考えられました。
パーフォレーションの部位に特殊な薬を詰めていきました。
レントゲン写真です。白っぽい薬が丸く映っているのが分かります。この後しばらく経過を見ましたが症状は改善せず、抜歯を行うこととなりました。
抜歯を行いました。この部分にはインプラント治療を計画しているため、抜いた後は歯茎や骨の再生を待ちました。
抜歯後の傷が治ったところです。
レントゲン写真です。
事前に作成しておいたインプラントガイドを使用してインプラント治療を行います。インプラント治療は骨の中にインプラント体というネジを埋め込んでいくのですが、フリーハンドで治療を行うと事前に計画していた位置からズレてしまう恐れがあります。インプラントガイドを使用すれば計画した方向にしかネジが進んでいかないため、ズレる恐れが無くなります。
インプラントの埋め込み治療が終わりました。骨とくっつくのを待ちます。
レントゲン写真です。ネジの様なギザギザが見てとれます。
しっかりと骨と結合したことを確認し、被せ物を作っていきます。被せ物自体に穴が開いており、小さなネジでインプラント体に固定できる様になっています。
穴を樹脂で埋めて治療終了です。以前の痛みや不快感もなくなっています。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。