2018年10月13日
今回は、 インプラント治療を行いました。
下の写真は治療前の状態です。中央の歯は銀歯が入っており痛みや不快感がありました。
レントゲン写真です。歯の根の中に白い線が見えますが、根の中に入れたお薬が映ったものです。お薬が入っているという事で根の治療はしてあるのですが、よく見ると根の周りが黒っぽくなっている様に見えます。根の周りに汚れが繁殖しているとこの様に黒く映ることがあります。根の際治療を行い、汚れを取り除くことになりました。
被せ物を外してラバーダムシートをかけていきました。シートを使用することにより根の治療中に汚れが入り込むのを防ぎます。
土台を外したところです。
拡大してみて見ると、歯の中に赤い部分が見えます。この部分はパーフォレーションといって歯に穴が開いていました。パーフォレーションの起こった歯は予後が悪く、痛みや不快感もこの部分が原因であると考えられました。
パーフォレーションの部位に特殊な薬を詰めていきました。
レントゲン写真です。白っぽい薬が丸く映っているのが分かります。この後しばらく経過を見ましたが症状は改善せず、抜歯を行うこととなりました。
抜歯を行いました。この部分にはインプラント治療を計画しているため、抜いた後は歯茎や骨の再生を待ちました。
抜歯後の傷が治ったところです。
レントゲン写真です。
事前に作成しておいたインプラントガイドを使用してインプラント治療を行います。インプラント治療は骨の中にインプラント体というネジを埋め込んでいくのですが、フリーハンドで治療を行うと事前に計画していた位置からズレてしまう恐れがあります。インプラントガイドを使用すれば計画した方向にしかネジが進んでいかないため、ズレる恐れが無くなります。
インプラントの埋め込み治療が終わりました。骨とくっつくのを待ちます。
レントゲン写真です。ネジの様なギザギザが見てとれます。
しっかりと骨と結合したことを確認し、被せ物を作っていきます。被せ物自体に穴が開いており、小さなネジでインプラント体に固定できる様になっています。
穴を樹脂で埋めて治療終了です。以前の痛みや不快感もなくなっています。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2018年09月22日
今回は、セラミックの被せ物で歯の形を回復していきました。
下の写真は治療前のものです。中央の歯は下半分が大きく欠けているのが分かります。以前、被せ物治療がされてあったのですが外れてしまいこの様になっています。
ピンク色の虫歯染色液を使い、虫歯の部分だけを染め出しました。黒い部分はあまり染まってはおらず、一見虫歯には見えない白い部分がピンク色に染まっているのが分かります。
ピンク色に染まった虫歯の部分だけを取りきりました。黒い部分は残っていますが、虫歯ではないので取り除く必要はありません。
緑色の膜をお口にかけて、呼気や唾液が歯の表面につかない様にしています。
この状態で歯の形を整えるため、ダイレクトボンディングを行います。歯の表面に直接樹脂を接着させる方法のため、緑色のラバーダムシートで歯を乾燥させる必要があります。
ダイレクトボンディング後は、歯の形を削り整えます。
型取りを行う前に歯の色合わせを行ないます。周りの歯の色を参考にして行います。
型取りしたものの写真です。黄色と紫色の二つの型取り材を使用し、精度の高い型取りを行います。
型取りを元にできた模型です。
この模型にあう被せ物を歯科技工士さんに作っていただきます。
できた被せ物を取り付けしたところです。見た目、精度とも問題なくできています。
セラミックオンレー
費用16万5千円
リスクとして歯を削る量が多いため痛みが出る可能性と強い力によって割れる可能性がある。
2018年06月5日
今回は、インプラント治療を行いました。
下の写真は治療前のものです。歯が一本ありません。この状態を放置すると隣の歯が傾く、噛み合わせの歯が飛び出すなどし噛み合わせ自体が悪くなります。そうなる前に隙間には歯を作る必要があります。
この隙間に歯を作るには三つの方法が考えられます。部分的な入れ歯、ブリッジ、インンプラントです。部分的な入れ歯を作る歯が傾くことは止めることができますが、噛むたびに沈み込むため噛む力としては弱くなります。ブリッジは左右の歯を削る必要があり、この場合は適切な治療とは言えません。インプラント治療は外科的な侵襲や治療期間はかかりますが治療後はしっかりと噛むことができ、周りの歯も傷つけない方法です。
今回は、ステントという器具を作成して治療を進めました。事前に計画した場所にインプラント治療ができるように方向を示す穴が空いています。
歯茎を切り、中の骨が見えるようにしていきます。
少しづつ穴を開けていきます。計画したとうりに治療を進めることができています。
インプラントを埋め込んだところです。
ネジ穴にカバーをつけて縫合を行いました。
しばらくすると歯茎を切った跡も無くなります。
レントゲン写真です。骨の中にインプラントが入っているのがわかります。
仮の歯を作成して、問題ないか確認していきます。
問題はなかったため、被せ物を作るための型取りをおこないます。写真のような模型を作成して、これにあった被せ物を作っていただきます。
被せ物ができました。真ん中に固定するための穴が空いています。この穴にネジを入れ込み、骨の中のインプラント本体と固定します。
お口の中に取り付けを行いました。穴の部分には樹脂で蓋をしています。周りの歯と見比べてもわかりにくくなっています。
取り付け後のレントゲン写真です。しっかりと骨と結合しているため、しっかりと噛むことができます。
インプラント治療
528000円(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2018年05月22日
今回は、ブリッジを外して治療を行なっていきました。下の写真は治療前のものです。被せ物がしてあります。よく見ると全て繋がっています。真ん中の二本の部分は歯がなく、右と左奥の歯で四本分を支えるブリッジという形になっています。
ブリッジを外しました。真ん中の二本の部分は歯がないことがわかります。二本の歯で四本分の力を支えるとなると、支える歯には大きな負担がかかります。今回は歯のない部分にインプラント治療を行い、負担を減らしていきました。
まずは、ブリッジの下で虫歯になっていたところを取り除き、形を整えました。
外したままの状態では治療を進めている間お食事がしにくくなるため、仮歯を取り付けます。
今回はインプラントガイドという装置を使用し、インプラント治療を行いました。治療前にどの位置にどれくらいの深さでインプラントを入れていけばいいのかを決め、その位置に正確に埋入できるようにガイドを作成します。ガイドを使用した状態では事前に決めた方向、深さまでしかインプラントを埋入できないため、ずれてしまうことが少なくなります。
インプラントを埋入したところです。
インプラントに丸いカバーをつけて糸で縫合していきます。
仮歯の形を修正してしばらく時間をおきます。
インプラントは骨と結合し、歯茎の傷もなくなっています。この状態から型取りを行います。
型取りしたものから作成した模型です。この模型に合わせた被せ物を作っていただきます。
できた被せ物です。インプラントの部分の被せ物には穴が空いています。これはインプラントと被せ物を固定するためのネジ穴です。万が一インプラントに問題が起きた場合被せ物の除去が容易になります。
お口の中に取り付けを行いました。ネジ穴はコンポジットレジンで埋めています。両奥の歯にはオールセラミッククラウンが入っています。それぞれの歯が一本ずつの力を負担するので、両奥の歯が悪くなりにくくなっています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円×2(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
インプラント治療
528000円×2本(インプラントガイド、インプラント埋入手術、プロビジョナルレストレーション、オールセラミッククラウン)
デメリットとして、インプラントは清掃不良や噛み合わせの力が強くかかるとインプラント周囲炎を起こす可能性があり、インプラントとオールセラミッククラウンを固定しているスクリューが緩む可能性もある。
2018年05月12日
今回は、根管治療後に被せ物治療を行いました。
下の写真は治療前ものです。銀歯が入っていますが、細かい傷が目立ちます。歯の形も凹凸が削れて無くなっています。目に見える部分だけではなく、歯の根っこには汚れが溜まっていました。
まずはラバーダムシートを使用しながら根管治療を行います。通常根管治療は入っている被せ物は全て外して行いますが、被せ物を全て外すとラバーダムシートを取り付けるのが難しくなります。今回は、歯の中心にのみ穴を開けて治療を行いました。ラバーダムシートを使用すると治療部位が見やすくなる、唾液や血液が入りにくくなるなどの利点が生まれます。根管治療は細かい治療です。治療部位を見やすくすることにより精度が向上します。唾液などが入り込むのを防ぐ効果もあるため、細菌が入り込むのを防ぐことができます。ラバーダムシートを使用することにより治療の成功率は上がると言われています。
オレンジ色の薬を取り除き、根管内を綺麗に清掃します。その後、再度薬を詰め直します。
古い被せ物は取り外して、中に土台を入れました。歯の形を整えて型取りを行います。歯の周りに黒い糸が入っています。この糸を入れることにより、歯茎と歯の境界がわかりやすくなります。
型取りしたものです。精度の高いシリコーン製の型取り材を使用しています。
被せ物を取り付けました。横から見ても隙間などはありません。
歯の色、形も天然の歯に近づけて作成しています。
オールセラミッククラウン
費用 18万7千円(ファイバーコア、プロビジョナルレストレーション含む)
デメリットとして、他の歯が経年的に変色した際にセラミックは変色しないので色の差が出てくる可能性や、硬い材料なので噛み合う相手の歯が削れる可能性がある。
2018年04月21日
今回も連続した歯の治療です。前回、後ろの二本の歯の治療を紹介したので、今回は、手前の二本の歯の治療を紹介します。下の写真は治療前の状態です。二つの連続した歯に銀歯が入っています。
奥の銀歯を外しました。中は、ボソボソっとした感じがします。虫歯検知液で色をつけるとわかりますが、ボソボソしたところは虫歯になっていました。
虫歯だけ取り除いていきました。取り除く前と見比べると虫歯が大きかったことがわかります。
ダイレクトボンディング治療を行います。ラバーダムシートをかけて歯の形を作っていきます。
歯に沿わせたセロハンの膜に合わせてコンポジットレジンを流し込みます。噛み合わせの部分は凸凹を再現しながら治療を進めます。
奥歯の治療が終わりました。今回は、手前の歯の治療も進めていきました。
今入っている銀歯を外していきました。大きな虫歯はなさそうですが中は汚れています。
詰め物治療がされていた部分だけ取り除きます。詰め物の下は黒い虫歯になっていました。
虫歯を取り除きラバーダムシートをかけます。
今回もダイレクトボンディングを行います。今回は詰め物の範囲も大きいため被せ物治療をしていき必要があります。ダイレクトボンディングで歯の形を作り、そこから形を整えていきます。
被せ物が入るように歯の形を整えました。
精密な型取りを行い、お口の中の模型を作成します。その模型に合わせて被せ物を作っていただきます。
できた被せ物を取り付けしました。精度の高い治療になっているため、治療前の銀歯の下のような虫歯になる可能性は低くなっています。
ダイレクトボンディング
費用6万6千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
セラミックオンレー
費用16万5千円
リスクとして歯を削る量が多いため痛みが出る可能性と強い力によって割れる可能性がある。
2018年04月14日
今回は、銀の詰め物(インレー)が入っている歯の虫歯治療を行いました。
下の写真は治療前のものです。インレーをよく観察すると、表面はざらつき、段差や隙間が目立ちます。このような状態では、汚れは溜まりやすくなり虫歯のリスクは高くなります。
インレーを外してみると、中は真っ黒になっていました。インレーの隙間から少しずつ汚れが入り込み虫歯になっています。
虫歯を綺麗に取り除きました。虫歯は深くまで進行していました。歯の中には神経が通っています。虫歯が大きくなり神経まで感染してしまうと、虫歯治療だけでなく歯の根の治療が必要になることもあります。今の状態から再度金属のインレー治療をしていくことは可能ですが、また虫歯になる可能性は高くなります。すでに神経までの距離も近くなっているため、虫歯になると根の治療が必要になるかもしれません。
今回は、インレー治療は行わずにダイレクトボンディング治療を行いました。お口の中で直接詰め物をしていく治療です。
歯の形、溝などを考慮して治療を行います。型取りは不要なので治療は一回で終了します。直接詰めていくので段差や隙間もできにくいのが特徴です。
治療後の状態です。今回は、手前の歯の治療も行っていきました。
同じようにインレーを外すと中は虫歯になっていました。
虫歯を徹底的に除去します。虫歯の検知液を使用しながら進めていきます。
歯の形を作りながらダイレクトボンディングを行います。
詰め終わった状態です。ラバーダムシートをかけている状態では、噛み合わせの調整ができないため外してから行います。
噛み合わせの調整、研磨が終わりました。治療前のような段差や隙間はありません。手前の歯の治療も行いましたので次回以降 UPしていきます。
ダイレクトボンディング
費用7万7千円×2本
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年03月24日
今回は、一見すると虫歯にはなっていないように見える歯の治療を行なっていきました。今回治療を行なったのは、写真中央の右奥から2番目の歯です。噛み合わせの面をよく見るとやや色が異なるところがあります。この歯は以前に虫歯になって治療を行なったことがあり、その時に行なった詰め物が少し変色しているようです。
詰め物のところを削っていき、中の状態を確認していきます。中はうっすらと黒くなっているのが分かります。
さらに削っていきました。やはり中は虫歯になっていました。
虫歯染色液を使用して染まったところを徹底的に取り除いていきます。虫歯を取りきらずに治療を終えると、知らず知らずのうちに虫歯が大きくなり、痛みが出ることもあります。
横の歯も小さな虫歯になっていました。取り除き、同時に治療を行なっていきます。
ラバーダムシートをかけてダイレクトボンディングを行います。奥の歯の治療を先に行います。
奥の歯の治療が終わりました。次に手前の歯の大きな範囲を埋めていきます。
歯と歯の隙間の形をセロハンの膜で作ってそこにコンポジットレジンを流し込んでいきます。
形を作り終えました。
ラバーダムシートを外して研磨を行いました。もちろん虫歯の取り残しはありません。治療した境目も段差がないようにしているため汚れがつきにくくなっています。この歯がさらに虫歯になる可能性は低くなります。
ダイレクトボンディング
費用6万6千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年03月10日
今回はダイレクトボンディング治療を行ないました。
下の写真は治療前の状態です。写真中央の歯にはハイブリッドインレーと言われる詰め物が入っています。一見すると色も白いし虫歯や悪いところはなさそうに見えます。
歯を真横から見たところです。歯と詰め物の間には大きな段差があり汚れがたまりやすくなっています。インレーは複雑な行程をいくつも経て作られます。その行程の中でわずかな誤差が生じると、最終的にできた詰め物は隙間や段差のおおきなものになってしまいます。隙間や段差があると、その部分に汚れが溜まりやすくなり虫歯になるリスクは高まります。
詰め物を外しまし中の汚れを取り除きました。詰め物を作成する場合はここから型取りをしていきますが、ダイレクトボンディングでは型取りはせずに直接コンポジットレジンという材料で埋めていきます。
緑色のラバーダムシートを使い歯に唾液などが付かないようにしてから治療していきます。歯の形を回復するためセロハンの膜を使い型を作りそこにコンポジットレジンを入れ形を作っていきます。
治療後の状態です。インレーの時のような隙間や段差はありません。
横から見たところです。段差は無くなっているため汚れは溜まりにくく、虫歯にもなりにくいです。
ダイレクトボンディング
費用5万5千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。
2018年02月27日
今回は、根管治療を行いました。
下の写真は治療前のものです。銀の詰め物が外れてしまい来院されました。中をよく見ると茶色がかり、虫歯になっていると分かります。
まずは虫歯の部分を取り除いていきました。虫歯は深くまで進行しており、虫歯を取っていくと中の神経が露出しました。露出した範囲も大きく、出血が止まらなかったため神経の治療(根管治療)を行いました。
神経の穴が全て見えるようにはの形を整えて治療を進めます。緑色のシートが写っていますがこれはラバーダムシートというものです。治療中に唾液などが根管内に入っていくのを防ぎます。このシートを使用して治療を進めていくと使わずに治療するよりも予後が良くなります。
根の中が綺麗になったことを確認すると根管充填を行います。ピンク色に見える部分が根管充填剤(根の中に入れる最終的な薬)です。
根管充填後はこのように蓋をして痛みなどが出ないかを確認します。
1週間ほど様子を見ました。痛みは出ずに違和感もないため、ダイレクトボンディングではの形を整えていきます。
ダイレクトボンディング中の写真です。直接コンポジットレジンを盛っていきます。
治療後の写真です。ダイレクトボンディング治療を行うと治療後に隙間などはできにくいため、再度虫歯になる可能性は銀の詰め物で治療した時と比べると低くなります。
ダイレクトボンディング
費用7万7千円
リスクとして欠ける可能性がある(修復可能)。